〈2025年戦力比較〉連覇狙うソフトバンク ライバルは日本ハムより「勝ち方を知る」あの球団【パ・リーグ編】
■ソフトバンク担当が「一番怖いのはオリックス」 メジャー挑戦を断念して帰国した上沢の古巣復帰は実現できなかったが、北海道のテレビ関係者は「残念ですけど、戦力として絶対に必要かというとそうではない」と語る。 「先発陣は伊藤大海、加藤貴之、山崎福也、金村尚真、北山亘基、バーへイゲンとそろっている。若手の福島蓮、細野晴希、達孝太も先発の枠を目指していますし、競争はハイレベルです。ソフトバンク戦で上沢と対戦した時に攻略すればチームの士気が上がりますし、楽しみですね」 巨大戦力のソフトバンクを、メキメキと力をつけている日本ハムが追う展開になるかというと、ソフトバンクを取材するスポーツ紙記者は「一番怖いのはオリックスです。23年までリーグ3連覇をして、勝ち方を知っている選手がそろっている」と話す。 オリックスは昨年、優勝候補に挙げられながら、借金14の5位に沈んだ。絶対的エースの山本由伸がポスティングシステムによってドジャースに移籍。一昨年11勝をあげた山崎福也もFAで日本ハムに移籍し、救援陣も故障者が続出した。それでもチーム防御率はリーグ2位と奮闘している。下位に沈んだ要因は貧打だ。402得点はリーグ5位。広島からFA移籍した西川龍馬は打率.258、7本塁打と振るわず、23年の首位打者だった頓宮裕真は打率.197と打撃不振に陥った。 オリックスOBは苦言を呈する。 「打つ、打たないは勝負事なのでどう転ぶか分かりませんが、何とかしてやろうという必死さが選手たちから伝わってこなかったのが残念でした。リーグ3連覇してハングリー精神が失われた部分もあったと思います。全力疾走を怠り、本塁を狙える場面でも三塁で止まる。中嶋聡前監督は意識改革を訴えましたが、選手になかなか届かなかった。執念が見えたのは森友哉ぐらいですかね。岸田護新監督がチームをどうマネジメントしていくか。広島から九里亜蓮をFAで補強できましたし、能力の高い選手がそろっている。V奪回して輝いてほしいですね」