過熱化する小学校受験、「親の修業期間でもある」合格する親の3つのポイントとは?
近くの公立ではなく魅力的な私立へ。コロナ禍以降、有事における対応の速さや、学習環境の良さ、中学受験対策などを理由に、私立小学校へ子どもを進学させる親御さんが増えています。まだ幼稚園に通い出したばかり、文字も読めない子どもたちを、どのように合格に導くのでしょうか。小学校受験専門「コノユメSCHOOL」を運営し、10年以上小学校受験をする親子を見て来た大原英子さんにお話を伺いました。 【画像】超人気かつ最難関校の慶應義塾幼稚舎、どんな問題が出る?
■“生活全般”が試験範囲となる小学校受験、「親の修行という部分もあると思います」
首都圏の小学校受験は、8~10月に願書受付、9~12月に面接や試験が行われ、11月にはほとんどの学校の結果が出ています。試験内容も、ペーパー試験だけでなく、行動観察、運動テスト、指示行動、口頭試問、絵画・工作、面接など多岐にわたり、事前の準備や練習が必要です。 限られた時間の中で子どもを合格に導ける親の特徴として、大原さんは、「言い訳をしない」「子どもを中心にする」「判断力をもつ」の3つを挙げています。 「小学校受験は生活全般が試験範囲。やることが多いので、言い訳をしていると進まないんです。働いているから時間がない、子どもがやらない、子どもの気持ちがわからない、ではなく、そういう現状を前提にして、どうするかを考えるしかない。ポジティブに自分がコントロールできるところをどうしたらいいか考えていけば前に進めるのですが、言い訳をしていると何も現実は変わらないので、『言い訳をしない』ことが大事です」(大原さん、以下同) 大原さん自身もお子さんの中学受験を通し、子どもが思い通りに動いてくれない歯がゆさは経験済み。その上で、「親のマインドシフト」が大切だと話します。 「受験は、親の忍耐、親の修行という部分もあると思います。私自身は比較的優等生タイプで親に言われたことを素直にやってきたのですが、私の息子たちは全く違う。どうして宿題をやらない状態であんなに元気に学校に行けるかな、と不思議に思うぐらいです(笑)。でも『自分ならこうする』と考えてもストレスしか溜まらないので、自分の成功体験や考え方、こうすべき、こうあるべきをいったん全部横に置いて、子どもがどうしたらもっとやりたくなるかを考える。そのマインドに親がシフトできると、強いと思います」