メルセデス・ベンツW108/W109型 殆どの部品は入手できる! UK版中古車ガイド(2) 複雑なサス故障にご注意
購入時に気をつけたいポイント
■ボディとシャシー ヘッドライト周辺や前後のフェンダー、インナーフェンダー、バッテリーとブレーキ・マスターシリンダー付近のバルクヘッド、フロア、サイドシル、ジャッキポイントなどが錆びがち。下側ではサスペンション・マウント、シャシーレールなども錆びやすい。 ドアの底部や、スペアタイヤの下側なども要観察。ライト類の状態も、細かく観察したいところ。クロームメッキ部品は入手可能だが高価なため、状態が良好ならボーナス・ポイントだ。 ■エンジン エンジンオイル交換を定期的に続けている限り、耐久性は極めて高い。メンテナンス用の部品は、メルセデス・ベンツが提供しているだけでなく、OEM品をネットなどで購入できる。オーバーヒートの過去がないかは、確かめたい。 3.5L V8エンジンでは、エグゾースト・マニフォールドがひび割れすることがある。機械式インジェクションの6気筒エンジンは、ECUが不調だと修理に1000ポンド(約19万円)以上必要になる。 ゴム製の燃料ホースと、バキュームホースは劣化しがち。インジェクションでは、高圧の燃料ラインの状態もチェックポイント。 ■サスペンション W109型の場合は、エアスプリングの状態と、リア・サスペンション・レベラーの状態を確かめる。リア側のサスペンション・マウントやキングピン、ブッシュ類などのヘタリ、潤滑状態にも注意したい。 エアスプリングは複雑だが、修理は可能。コイルスプリングへ換装された例も多い。 ■トランスミッション オートマティックは、加減速時に滑らかに変速し、キックダウンが適正か試乗で確かめる。フルードの状態も確認したい。マニュアルでも、すべてのギアへ滑らかに変速できるか確かめたい。前進・後進時に、リアデフから異音がしないかも要チェック。 ■インテリア 内装は基本的に耐久性が高いものの、摩耗していて不思議ではない。部品は高く、特にW109型のウッドパネルは値が張る。MBテックスと呼ばれるビニールレザーは、オプションだったレザーより高耐久。すべての車載機能が正常に動くか、確認も忘れずに。