国家公務員になるのは難しい?!申込・受験の倍率&総合職合格者の「出身大学」は…?
12月12日に、国家公務員試験の合格発表が行われました。国家公務員試験は春と秋の2回行われています。次年度の採用試験からは一般職の試験でも「教養区分」が新設され、より多くの人が申し込みやすくなります。 ◆【国家公務員】総合職・合格者の出身大学一覧表 もうすぐ就職活動を始める学生や転職を検討している社会人のなかには、国家公務員を目指す選択肢を考えている人もいるでしょう。しかし、国家公務員の試験は倍率が高く、職種によっては難関です。 この記事では、国家公務員試験の倍率や主な出身大学などを紹介します。就職・転職時の参考に役立ててください。 ※編集部注:外部配信先ではハイパーリンクや図表などの画像を全部閲覧できない場合があります。その際はLIMO内でご確認ください。
国家公務員の役割
公務員は、憲法で「全体の奉仕者」と定義される職業です。国や人々の生活を支え、経済・福祉・医療・インフラといったさまざまな公的サービスを提供します。 国家公務員は、そのなかでも国の業務に従事する職業です。各省庁で働く職員に加え、内閣総理大臣や国務大臣、最高裁長官といった人々も国家公務員に該当します。 国家公務員の仕事は、以下の3点が根幹です。 〈生活を守り豊かにするニーズの探索〉 ・地域から世界、地球から宇宙、未来を見据えたシーズの発掘 ・さまざまな声に耳を傾け、必要な政策を模索 〈粘り強く着実な政策の形成・実現〉 ・政策・法令の立案、政策実現のための調整 ・国内にとどまらない世界規模の課題への挑戦 〈公正・確実な政策の実施〉 ・国民への行政サービスを提供するための予算、施設、人員の確保 ・政策の実行、指導、監視、フィードバック 広い視野で政策や法令をつくり、実現に向けてさまざまな調整を行います。政策の実行や監視、フィードバックといった政策実施も国家公務員の仕事です。 では、次章では採用試験の申込倍率を見てみましょう。
国家公務員の申込倍率
2024年度の国家公務員の申込倍率と受験倍率は、以下のとおりです。 ●2024年度春 申込倍率 〈総合職〉 ・7.0倍 〈一般職〉 ・3.2倍 受験倍率 〈総合職〉 ・5.7倍 〈一般職〉 ・2.3倍 ●2024年度秋 申込倍率 〈教養区分〉 ・10.1倍 受験倍率 〈教養区分〉 ・6.6倍 国家公務員には総合職と一般職があり、総合職は本省庁で働く「官僚」と呼ばれる人たちです。 一般職は本省庁だけでなく、地方機関で勤務する可能性もあります。このほかに、国税専門官や労働基準監督官などの専門職の採用や経験者採用もあります。 総合職は申込倍率が7.0倍と一般職の2倍以上高くなっています。一般職も3.2倍と、決して申込者数は少なくありません。 秋の試験では教養区分という枠が設けられています。専門試験の代わりに企画立案の能力などを見る試験を行っているのが特徴です。 19歳から1994年4月2日以降に生まれた30歳までが受けられるため、申込倍率は10.1倍と春よりも高くなっています。国家公務員は依然として人気の高い職種であることが伺えるでしょう。 しかし、近年国家公務員の申込者数は減少しているようです。このことについて、次章で解説します。