知らぬ間に健康被害の恐れも…大手ショッピングサイトで流通する「ニセ浄水カートリッジ」見えてきた“販売丸投げ”の構図と中国の存在
日テレNEWS
コロナ禍で「浄水カートリッジ」の需要が高まる中、粗悪なニセ物が流通する問題も起きている。取材班が大手ショッピングサイトで安く売られていた商品を購入し、独自の検査を行うと、商品は“ニセ物”と判明。販売業者を直撃し、驚きの実態が明らかになった。(調査報道特番『QUESTION!みんなのギモン』 )
■「正規品」と信じて…浄水カートリッジ購入
だまされて“ニセ物”の浄水カートリッジを買ってしまったという男性。去年の夏、大手ショッピングサイトで、シンクの下に取り付けるカートリッジを購入していた。 “ニセ物”を購入した男性 「化学薬品みたいな味がしたんですけれども、様子を見ながら使用していました」 男性が購入した浄水カートリッジはネット上で「大手メーカーの正規品」とうたい、通常より安く売られていたという。男性が正規品の製造元に問い合わせをし、“ニセ物”だと判明した。 “ニセ物”を購入した男性 「世に知れたEC(大手ショッピング)サイトで購入しているので、まさかそういった“ニセ物”が売っているとは自分でも思ってもいなかった。特に口にするものなので、“ニセ物”が売られていることに恐怖と驚きを感じました」
■大手ショッピングサイトにも潜む“ニセ物”
取材班の一人も同じ被害にあっていた。取材を進める中で、自宅で使用していた浄水カートリッジが“ニセ物”だと判明。購入したのは、やはり大手ショッピングサイトだった。 購入したショップは4つ星以上の高評価、そこで“ニセ物”が売られていた。多くの人が利用する大手ショッピングサイトにも潜む“ニセ物”――私たちは、これをどう見分ければよいのだろうか。
■正規品と“ニセ物” 見分けるポイントは?
リクシル社製の浄水カートリッジ(JF-21)と、取材班のスタッフがだまされて購入した浄水カートリッジ(“ニセ物”)を見比べてみた。 ――箱に表記されているイラストや文字が同じで、見分けがつきません。 箱は精巧に作られていて、どちらが“ニセ物”なのか見分けるのは困難。しかし、メーカーによると、商品によっては見分けるポイントがあるという。その一つが、箱に書かれた「ロット番号」だ。 ――正規品は刻印がされているので、凹凸(おうとつ)感があります。 この商品の場合(JF-21)、正規品のロット番号は「刻印」され、凹凸がある。一方、“ニセ物”は「プリント」のため、凹凸はない。 さらに、一部の“ニセ物”では、商品の説明書きに「混ざる」と書くべきところが「混さる」となっているなど、誤字が交じるものもあるという。 購入前に注意すべきポイントは販売価格だ。正規品の価格は3本で1万5510円。しかし、大手ショッピングサイト内の一部のネットショップでは7400円と、半額ほどで売られているものもある。 実は、取材班のスタッフが購入してしまった“ニセ物”も正規品の半額ほどで売られていた。あまりに安すぎる商品は、“ニセ物”の可能性が高いという。