知らぬ間に健康被害の恐れも…大手ショッピングサイトで流通する「ニセ浄水カートリッジ」見えてきた“販売丸投げ”の構図と中国の存在
■A氏から語られた「第三者」と「中国」の存在
別のネットショップの運営責任者が口にしたのも、「第三者」の存在だった。 ショップの運営責任者A氏 「僕自身は仕入れには携わっていなくて、仕入れから金銭の授受まで全部任せています」 A氏は、小遣い稼ぎでネットショップを始めたといい、仕入れなどは全て「第三者」に任せていると明かした。 ――どこから、どういう商品を仕入れるかという相談は? ショップの運営責任者A氏 「(仕入れは)日本もしくは中国という話を初めに伺いました」 ――中国? ショップの運営責任者A氏 「はい」
■ショップ開設と商品流通 “丸投げ”の実態
取材で明らかになったのは“丸投げ”の構図と、素性のわからない商品の存在だった。 A氏は自身の名義でショップを開設し、知人から紹介されたB氏のグループに運用を任せたという。A氏は名義を貸す見返りに、 売り上げの一部を報酬として受け取る契約を結んでいた。 B氏らから今度は「中国側」と呼ばれるグループにショップの運営が移され、この「中国側」が仕入れや発送など、全ての業務を行うようになったという。 では、B氏は「中国側」が“ニセ物”を売ることを知っていたのか。 A氏のショップ開設をサポートしたB氏 「ショップの開設サポートはしているが、商品の仕入れなど実際の運営は全て中国側でやっているから一切関わっておらず、わからない。正規品を販売していると認識していた」 B氏は、「全て中国側でやっている」と答えた。
■「ニセ浄水カートリッジ」被害を防ぐためには
去年の春、税関が撮影した写真には、段ボールに隙間なく詰め込まれた「ニセ浄水カートリッジ」が写っていた。発送元は中国だという。 リクシル事業部商品責任者 「300とか400という単位で見つかっています。国だと中国ですね。税関のところで差し止めをする、輸入しない、そこの対策ですね」 消費者が“ニセ物”を購入する被害を防ぐため、リクシルは4月から公式サイトで全ての浄水カートリッジの販売を始めた。 消費者庁は、「大手ショッピングサイトだから大丈夫」と思わないことや、安い商品には特に注意し、購入前メーカーに確認することなどを推奨している。 (4月22日放送 調査報道特番『QUESTION!みんなのギモン』より)