「暗黒彗星」ってなに? 地球周辺の天体の6割はコレかもしれない
暗黒彗星はどこからやってきたのか
暗黒彗星の起源を突き止めるため、研究者たちは異なる集団の天体にかかる非重力加速のシミュレーション・モデルをつくり、それらが10万年の期間にわたって進む経路を追跡しました。このような天体の多くは暗黒彗星が現在見つかった地点に辿り着いており、その発生源として最も可能性が高いのは小惑星帯であるとわかりました。 最新の研究論文で調べられた天体の1つである暗黒彗星「2003 RM」は、地球に近づいてから木星を目指して再び地球を通り過ぎるという、木星族彗星と同じ楕円軌道を辿ります。その一方で、残りの暗黒彗星たちは小惑星帯の内側から来た可能性があるそう。 大きな天体の破片である暗黒彗星は高速で自転する小さな天体ですが、自転を加速させる氷を含んでいると思われます。以下、Taylor氏の説明です。 「これらの破片も氷を含んでいますから、もっと分裂するまでどんどん速度を上げて自転していくでしょう(中略)いくつかの大きな天体を分裂させると、このような小さくて高速で自転する天体ができるのです」。 今回の研究で暗黒彗星について少し明らかになりましたが、どのように地球の歴史に貢献していた可能性があるかなど、学ぶべきことはまだたくさんあります。前述のリリースの中で、Taylor氏はこう語っていました。 「小惑星帯の内側には、私たちが考えていたよりも多くの氷が存在するかもしれません。宇宙にはこのような天体が、もっとあるのかもしれません。最も近い集団の大部分がこれだという可能性があります。本当のところはわかりませんが、これらの成果によってさらに多くの疑問が生じています」 Source: arxiv, University of Michigan,
たもり