【自衛隊が歩いて物資運ぶ】今も2600人孤立の被災地…集団避難を打診も“地元に愛着”という高齢者も 区長「いまだに避難所にも来ない人がいて難しい」
厳しい斜面を歩く自衛隊員たち。支援物資を背負って向かった先は、地震の発生以降ずっと孤立している地域です。 【写真で見る】孤立地区の一つ『輪島市西保地区』の様子…住民「電気ガスがないんですよ。自衛隊にもらって助かっている」
石川県内では1月11日午後2時時点で、22の地区で約2600人が孤立状態になっていて、1月11日は輪島市の西保地区にカップラーメン・パン・水などの食料品、子ども用おむつなどを自衛隊員らが歩いて届けました。 (西保地区の住民)「灯油ほしい。歩いてきたの?大変やなあ。電気・ガスがないんですよ。自衛隊にもらってそれで助かっている」 また1月10日からは孤立地区の集団避難も始まっています。西保地区も集団避難をしないかと打診されているといいますが、地元に愛着がある故に避難をしたがらない高齢者もいるといいます。 (輪島市西保地区 浦本義隆区長)「全員避難させたいんだと。1人も置いていけないので、説得にきたんです。これ難しいんだわ。いまだに避難所にも来ない人がいるから」 住民たちは長年親しんだ町を離れるかどうかという厳しい選択を迫られているのです。 そんな中、輪島市内で日常を取り戻そうとする場所がありました。門前町にある衣料品店「シモグチ」。1月10日、地震発生後初めて店を開けました。その理由は…。
(下口十吾さん)「お風呂がきのうから始まったので肌着とかの問い合わせが多くて」 輪島市の避難所で1月8日から始まった自衛隊による入浴支援。すると、住民から下着を新しくしたいという要望が出たため、家族総出で店を片づけ、何とか再開することができました。 (下口さんの15歳の息子)「服を片づけているときもお客さんが来てくれて、役に立っているなと。それでやる気が出た」 (下口十吾さん)「パジャマ・肌着・スウェットパンツとか。避難所ですぐに動けるものが売れます」 店に来ていたお客さんに話を聞きました。 (お客さん)「きょうは銭湯が開くから、そこで下着を替えようって。(Q新しい服は気分が違う?)違うね」 明かりが戻った店ではこんな再会もありました。