【全日本大学駅伝】各校の“平林対策”は…? 国学院大初Vへ「どういう状況でもひっくり返す」
<全日本大学駅伝>◇3日◇熱田神宮西門前~伊勢神宮内宮宇治橋前(8区間106・8キロ) 【一覧】全日本大学駅伝の最終エントリー 大学3大駅伝の2戦目となる全日本大学駅伝が今日3日、愛知・熱田神宮~三重・伊勢神宮までの全8区間(106・8キロ)で争われる。 2日、名古屋市内で前日会見が行われ、今季1戦目の出雲駅伝を制した国学院大・前田康弘監督(46)は初優勝へ自信十分。補員登録のエース平林清澄(4年)を後半区間で起用し、他校に重圧をかける。史上初の5連覇がかかる駒澤大、6年ぶり3度目の優勝を狙う青山学院大は“平林要警戒”で伊勢路へ乗り込む。 ◇ ◇ ◇ 国学院大・前田監督が自信たっぷりに青写真を描いた。「どういう状況でもひっくり返すつもりでいる」。2月の大阪マラソンを初マラソン日本最高記録の2時間6分18秒で制した平林は、距離が長い7区(17・6キロ)か8区(19・7キロ)での起用が濃厚。チームの大黒柱について「仕上がりは抜群に良い。出雲の時より仕上がっている」と声を弾ませた。 3週間前の逆転劇の再演をもくろむ。10月の出雲駅伝では3区終了時で首位と20秒差の3位も、4区から3区間連続の区間賞で逆転。チーム一丸での優勝に「つなぎ区間でも勝負できるランナーを置ける」と自信を深めた。 国学院大と「3強」を形成する他大学2校は、平林を警戒した作戦で対抗する。 出雲2位の駒大・藤田敦史監督は、補員登録のエース篠原倖太朗(4年)の投入区間をあえて明言せず。前後半のどちらの可能性にも言及した上で「当日の発表を楽しみに待っていただければ」とかく乱した。 出雲3位の青学大・原晋監督は、仮に平林とのアンカー勝負になれば「1分あれば安心してスタートできるが(追う展開では)逆転できません」と正直に告白。前半でリードする作戦を打ち出し、出雲1区区間賞の鶴川正也(4年)の2区(11・1キロ)起用をポイントに挙げながら「ここで後続を突き放せば、おのずと良い流れができる」とにらんだ。 ただ、これにも前田監督は動じない。「平林は注目されるほど力を発揮できる」とサラリ。「日本一を取るつもりでやってきた。結果で証明したい」と力を込めた。 伊勢の神は、果たしてどのチームにほほ笑むのか-。 ◆全日本大学駅伝 8区間(106・8キロ)を舞台に、全国8地区の代表25校と日本学連選抜、東海学連選抜の計27チームで争われる。レース当日のメンバー変更は最大3人で、午前6時10分から同6時30分までが期限となる。