この秋に訪れたい! 日本遺産×紅葉×アートが融合 石川県・小松市「那谷寺」秋の紅葉ナイトウォークイベントに注目
◆那谷寺の見どころをチェック! ①「奇岩遊仙境(きがんゆうせんきょう)」
そり立つ巨大な岩に、いくつもの穴が開口する「奇岩遊仙境」。独特の景観は、“太古の海底噴火の跡”と言われています。松尾芭蕉も立ち寄り、句を詠んでおり、2014年に「おくのほそ道の風景地」として新たに日本国指定名勝に指定されました。
神仏習合の白山信仰の寺のため、岩の中腹などに朱色の鳥居や稲荷社が点在しているのも注目ポイントです。現在は安全と景観保護のため立入禁止となっていますが、展望台からは四季折々の色づく木々に彩られた見事な岩壁の景観を見ることができます。
②「金堂華王殿(こんどうかおうでん)」
那谷寺の山門をくぐると、左手にある「金堂華王殿」。南北朝時代の戦火で消失しましたが、1990年に鎌倉時代の和様建築様式、総桧造りで再建されました。本尊・十一面千手観音を安置し、那谷寺の法会はすべてここでおこなわれます。「白山曼荼羅(はくさんまんだら)」「泰澄神融禅師(たいちょうじんゆうぜんじ)」「花山法皇像(かざんほうおうぞう)」も安置され、壁面は郷土が生んだ代表作家による神仏融合の白山信仰を表す作品で飾られています。
③「大悲閣(だいひかく)」本殿
「大悲閣(だいひかく)」と呼ばれる本殿。岩壁に寄って屋根のない「唐木造り(からきづくり)」、正面の屋根が前に張り出す「向拝(こうはい)」、木の薄板を幾重にも重ねる施工「柿葺(こけらぶき)」で造られています。四方の欄間(らんま)には、国宝「瑞龍寺(ずいりゅうじ)」の棟梁として名高い山上善右衛門(やまがみぜんえもん)による透かし彫りが施されています。
④「特別拝観エリア」
冬期の積雪シーズンを除く期間、国指定重要文化財の書院、国指定名勝の書院庭園、阿弥陀三尊の姿に似ている“三尊石(さんぞんせき)”のある「琉美園(るびえん)」も拝観できます。特別拝観には一般拝観料プラス200円が必要です(※幼児・小学生無料)。
◆那谷寺の紅葉の魅力、見頃は?
四季折々の美しさを堪能できる那谷寺。これからの季節は紅葉の名所としても人気を集めています。 漆原さんによると、たくさんの種類の紅葉が色づき、息を飲むような絶景を眺めることができるそうです。