【40代・50代におすすめ/いば旅】女子3人で1泊2日旅 茨城は、紬の里・結城(ゆうき)へ
結城紬、知ってるつもり!?
「さあ、結城紬を着ようじゃないか、と鼻息荒く、手ぶらでOKと言われたのに、私はMY足袋を持ち、着物用下着をつけてやってきました」
「まずはその前に、せっかくなのでそもそも結城紬とは?を学ぶべく、明治40年(1907年)創業の製造問屋『奥順』さんへ」
「奥順さんは、結城紬をみんなに知ってほしい、着てほしいとの思いから、結城紬の博物館『手緒里』も運営されています。この博物館にあった高峰秀子さんの結城愛を綴ったお手紙が印象的だったなあ(行って見てみて~)」
「博物館で見て学んだら、次に敷地内の『つむぎの館』で、織機で結城紬を織る体験をしてみることに。 人生初、織り機に座りました。教えてもらいながら縦糸に横糸を1段1段、通して織っていきます。手だけでなく足踏みも必須。これは頭ではなく体で覚えるんだな、と意識したら徐々にスムーズに」
「10センチ四方くらいのかわいいコースターができました。いいじゃないかー、自分で織ったってだけで5割増しの愛おしさです」
「ここでちょっとした発見がありました。ゆるく織るとやわらかくふわっふわでニットのようになり、きつく織ると光沢がでるみたい。本場結城紬の手つむぎ糸は、空気をたくさん含むためにやわらかく温かく、肌に優しいのだそう。 『一度着ると忘れられないと思います』とつむぎの館の新 陽子さん。うーん、着せてもらうのが楽しみすぎるー!」
本場結城紬300万円を着て、街を歩く。
「『こちらで、帯も合わせて300万円くらいでしょうかねえ』 私が着せてもらった柄の入った濃茶の上品な本場結城のお着物のこと。急に“お”着物とか言いたくなります。これ着て街歩きしていいの???? 『いいんですよ、とても着やすい着物なので、気にせずにいつも通り過ごしてください。それにどんなに高価でも、結城紬は普段着ですから』と。 そうなのです、300万円だろうがなんだろうが、あくまでも普段着、街着。なんというぜいたくさ。江戸時代には、男物が主流で、成功した商人や武士が好んで着ていたそうです。贅沢はご法度の中で、見た目はシックで地味な紬はぴったり。 でも実はめっちゃ高いんですよ、ぬふふ・・・と思ったかどうかは知らんけど、普段着に最上の着心地を!というのが、粋人の極みということなのでしょう。確かにとても軽い。やわらかものの染めの訪問着や小紋より断然軽い。借り物なのに、身体になじみむしっとりとした風合いが心地よく、とにかく温かい」