【ラグビー】秩父宮での記念すべき決勝を制したのはフェニックス! PEARLSとの熱闘制し全国女子選手権連覇達成。
日本の女子ラグビーは本当にすごく高いレベルにある。 東京山九フェニックスのケン・ドブソン ヘッドコーチ(HC)は、試合後の記者会見で何度もそう繰り返した。多くの人がこの日、それを実感しただろう。 2月3日、女子ラグビーの日本一を決める「第10回全国女子ラグビーフットボール選手権大会」の決勝が秩父宮で行われ、関東王者の東京山九フェニックスラグビークラブが関西大会優勝のPEARLSに40-24で勝利。2大会連続2回目の優勝(※単独チームとして。他に合同チームでの優勝が1回)を飾った。 第10回の節目を迎えた今大会は、クロスボーダーラグビーの第1戦、東京サントリーサンゴリアス対チーフスに続いて行われ、大勢の観客が見つめる中で14時30分にキックオフを迎えた。 序盤、ペースを握ったのはPEARLSだ。大型FWの推進力を生かして敵陣で優勢に試合を進め、開始7分にオーバーラップをきれいに仕留めてキャプテンのWTB三谷咲月が先制トライを挙げる。 しかし14分にFWの核であるLOタフィト・ラファエレが肩を痛めて交替すると、流れは一変。フェニックスが早いテンポの連続攻撃で攻め込むシーンが増え始め、18分にSO大黒田裕芽の防御ライン裏へのキックをチェイスしたWTB野原みなみが間隙を突いて左中間に押さえる。コンバージョン成功で7-5と逆転すると、26分にはFB松村美咲のビッグゲインでゴール前へ攻め込み、今度は左オープンのスペースをSO大黒田のキックパスで攻略してWTB野原が2本目のトライをマークした。 さらにフェニックスは32分にも相手ペナルティから敵陣深くでチャンスをつかみ、前に出るPEARLS防御の裏へSO大黒田が絶妙のゴロパントを転がす。FB松村が快足を飛ばしてデッドボールライン直前でグラウンディングし、21-5と一気にリードを広げた。 大きく流れが傾くかに思われた場面だったが、PEARLSもここでよく踏ん張り、38分に相手陣22メートル線上のラインアウトから準備したプレーでPR永田虹歩がゴール前まで前進。ラックサイドをLOブリアナ・ホイがねじ込み、トライを返す。21-12と9点差にスコアを縮めてゲームを折り返した。