【ラグビー】秩父宮での記念すべき決勝を制したのはフェニックス! PEARLSとの熱闘制し全国女子選手権連覇達成。
迎えた後半、先にリズムをつかんだのはフェニックス。43分に相手のエスケープキックをFL高橋李実が鋭い出足でチャージし、詰めていたキャプテンのFL鈴木実沙紀がインゴールでボールを押さえる。51分にはラインアウトモールでじりじりとゴールラインに迫り、左ショートサイドを攻めてWTB野原がハットトリックを決めた。 これ以上離されたくないPEARLSもここから猛反撃に転じ、56分に相手のキック処理ミスのこぼれ球をFL木下そよ香が逃さず拾って左中間へ。73分には連続攻撃でディフェンスを揺さぶり、WTB三谷がインゴールへ走り抜ける。24-35と11点差に詰め寄り、逆転へ望みをつないだ。 しかしフェニックスはここで動じることなくディフェンスでひたむきに体を張り、相手陣でゲームを展開。じわじわと時計を進めてプレッシャーをかけると、終了間際の79分に途中出場のPR高木恵が勝利を決定づけるトライを奪取する。40-24としたところで、フルタイムのホイッスルが鳴らされた。 女子15人制の頂点を争うにふさわしい熱闘を制し、見事に連覇を達成したフェニックス。全国のチームから目標にされるプレッシャーをはねのけ、大観衆が見守る聖地秩父宮で手にした2度目のタイトルは、昨季とは違う重みがあるだろう。「これだけのフィールドで、たくさんのお客さんの前でプレーできることは、緊張もするけど大きな力になると感じました。女子ラグビーにとって大きなことだと思います」とは、卓越したリーダーシップでチームを牽引したFL鈴木キャプテン。 攻守にわたり八面六臂の活躍を見せ、MVPに選出されたSO大黒田は、「準決勝が終わってからの2週間で、(決勝が)どんな結果になっても後悔しないだけのいい準備ができた。準備してきたことを体現して、結果につながったことをうれしく思います」と優勝の喜びを語った。