更年期にフェムゾーン「今や2人に1人!女性の死活問題です」ケアしないと起きてしまう「深刻な事態」とは【医師監修】
自分の症状がGSMだと知らず、ケア出来てない人が多い?
GSMという新しい概念が提唱されたのは最近のこと。それまでは年齢のせいで仕方ないと片づけられがちで、今でもそう思って来院しない人が多いのかもしれません。 「実は私もGSMを経験しました。発端は、出産後41歳で乳がんになったこと。女性ホルモン抑制の治療を受けたことで、強制的に閉経を迎えることになったんです。更年期症状はもちろん、特にひどかったのが腟や外陰のかゆみ。何にも集中できず、生きる意欲を失うほどでした。 そこで、女性として生まれた以上は、女性らしく生きるのが当然の権利だと一念発起して、女性ホルモン補充治療以外でGSMを解消する方法を探し、試して、解決してきました。 放っておくと、明らかに女性のQOLが下がります。正しい情報と知識を持ってすれば、GSMは予防できますし、治療もできます」
閉経前でもGSMかもしれない
ーーーGSMは閉経後3年くらいから出てくるそうですが、閉経前にも出ますか? 「かゆみや痛みなどは、性行為による感染症の疑いもあるかもしれません。ただ、遺伝的問題や環境、生活習慣、疾病などによって女性ホルモンが減れば、GSMのような症状が閉経前に出ることがあります。 また、性交渉を早く卒業するとGSMが進行するともいわれます。ただ、更年期症状がひどいからGSMがひどいかといえば、それらの因果関係は認められていません」
フェムゾーンは顔と同じ。お手入れしないと劣化する!
ーーーGSMを解決するには、どんな方法がありますか? 「今ではたくさんの解決方法があります。予防とケアを徹底すればGSMにならず、進行させません。特にセルフケアは、日ごろから習慣にすることが大切です。皆さん、顔の乾燥やシワは気になるのに、フェムゾーンの乾燥は気にしていないのでは? 顔と同じで、ケアしないとどんどん劣化していろいろな症状が出てきますから。 ちなみに、最近はデリケートゾーンという言葉が使われがちですが、個人的にはフェムゾーンのほうがいいと思っています。デリケートゾーンだと繊細なところというイメージがあり、触ってはいけないようなイメージを持ってしまいがちになるのでは? フェムゾーンと言い換えることでポジティブな印象になり、積極的にケアしようという気持ちになれる気がしています」