このひと手間で仕上がりにぐっと差がつく「塩焼きそば」の作り方
もうひとつ、重要な具材であるセロリは斜めに切っておきます。ほうれん草や小松菜など、その日にある野菜を入れてもいいと思いますが、セロリの独特の香りがシーフードと好相性ですので、ぜひ入れていただきたいところ。この同じタイミングで長ネギもみじん切りにしておいてくださいね。
焼きそばをもっとおいしくするひと手間とは?
さらに、麺にかけるひと手間がこちら! まず袋のままレンジにかけて、その後、袋の中で手で軽くもんでおきます。「こうすると、麺が均一にほぐれやすくなるんですよね」と野本さん。
ほぐれた麺は、フライパンにサラダ油(大さじ1)を熱して、麺を広げるようにして入れ、両面に焼き色がつくまで焼き、いったん取り出しておきましょう。
一般的に焼きそばを作る際、まず具を炒めたフライパンにそのまま麺を投入すると思いますが、そうすると麺がほぐれにくいうえに、ちっとも“焼けてない”という事態に陥りがちです。野本さんのこのひと手間で、麺はほぐれやすく、しっかり焼けた風味を味わえるという訳。画期的!
具材と麺にそれぞれひと手間加えたら、あとはシーフード→セロリ→麺と長ネギの順番で炒め合わせるだけ。まずはサラダ油(小さじ2)で生姜を炒めます。
生姜の香りが出てきたらシーフードミックスを加えて炒め、塩胡椒。シーフードミックスの表面の色が変わったらセロリを加えてさらに炒め合わせましょう。
セロリがしなっとして火が通ったら、フライパンの手前をあけて、さきほど焼いた麺を戻し入れます。Aの塩だれを麺に絡めるように炒め、長ネギを加え、ざっと炒め合わせたらほぼ出来上がり……なんですが、その前に!
仕上げに、レモンをギュッと絞り、全体を炒め合わせます。このさわやかな香りがシーフードの風味を引き立て、ぐっと高級に仕上げてくれるから不思議。
あっさりしているのに、コクがあり、いくらでも食べられそうな「海鮮塩焼きそば」です。これで夏バテも解消ですね!
● 野本やすゆき (料理研究家)
東京・谷中で昭和初期から続く老舗寿司店「谷中 松寿司」に生まれ、現在、金・土・日曜のみ3代目として店を継承。“週末鮨屋”としても活動しつつ、わかりやすいレシピがTV、雑誌で人気の、いま注目の料理研究家のひとり。プロレス好き。 最近、YouTubeにて野本やすゆきチャンネルを開設。
レシピ&調理/野本やすゆき 写真/吉澤健太 文・編集/秋山 都(Web LEON)