ヤクルト・田口麗斗、現状維持でサイン 41試合登板も「0点」 海外FA権行使は一旦封印し守護神奪取へ「逆襲」誓う
ヤクルト・田口麗斗投手(29)が16日、東京・北青山の球団事務所で契約更改交渉に臨み、現状維持の年俸1億5000万円プラス出来高払いでサインした。今季は3年契約の1年目。41試合の登板で1勝4敗、防御率2.96、7セーブ、13ホールドを記録したが、厳しく振り返った。 「ふがいないというか、何してんだろうという気持ちでしかないので、0点ですね。もちろん、けがしてしまったというところで片づけてはいけないんですけど、そこ(体)がまず整えることができずにシーズンに臨んでしまったというところがあるので、来年は開幕から全快でいけるように準備したいなと思います」 プロ11年目の今季は、沖縄・浦添での春季キャンプ中に下半身を痛め、開幕には間に合ったものの、3月30日に出場選手登録を抹消された。シーズンを通してベストなパフォーマンスができず「自分が思っているイメージと、実際に投げられているボールというのがかけ離れすぎていた」。来年1月は、今年に続きハワイで自主トレを行い、登山トレを導入する。 登るのはココヘッド・トレイル。ダイヤモンドヘッドと並び、オアフ島の名所だが、より急こう配で標高も高い。かつて線路として使われていた直線の道を登るトレーニングを1クールに1度取り入れる予定で「基礎体力をしっかり上げて、しっかりきついことをするというのは決めています。全体的に体力負けしたというか、しっかりと体力をつけて、投げることに集中できるようにしたい」と意図を明かした。 今年、海外フリーエージェント(FA)権を取得。権利を行使せずに残留し、今季終了後に再び球団側と話し合いの場を持つ可能性もあったが、今年も権利を行使せずに残留を決断した。「将来的に目標にしている場所ではもちろんあります」と明かしつつ、「自分が弱すぎるというところで、そういう決断には至らなかったというところが一番。来年なのか、再来年なのか、はっきりしたことは全くわからないですけど、今はそこに関しては本当に何も考えていない」と口にした。 来季への決意として色紙に「逆襲」と記した田口。新守護神候補のバウマン(前マーリンズ)が加入し、小沢や大西らも抑えの座を奪いにくる。「もちろん九回(のポジション)を取りにいきたい。守護神をはく奪というか、全部失った一年だったので、取り返すという意味ももちろんそうですし、チームとして2年連続5位という本当に悔しい結果で終わっているので、本当にそういう気持ちでやらないと、勝てないと思う」と込めた思いを明かした。