鎌倉、2戦連続PK勝ち!光明相模原を下し3回戦へ
9月16日、第103回全国高校サッカー選手権神奈川予選2次予選2回戦が行われ、光明相模原と対戦した鎌倉が、延長を含め100分間をスコアレスで終え、臨んだPK戦を3-1で勝ち切り3回戦進出を決めた。 【フォトギャラリー】鎌倉 vs 光明相模原 「しょうがないですね。最後のPKはどっちに転んでもおかしくないですし、ずっとPK練習をしてきて自分が確率の高い選手を順番に選んだので…あの子たちは一生懸命やってくれましたし、自分の采配のところだと思います。ここにかける思いは強くて、ひとつ勝って桐光学園とやるのを目標としてきたので…でも3年生はここまでだいぶ成長してくれて、逞しくなって…よく引っ張ってくれました」 試合後、敗れた光明相模原・中村航綺監督は悔しさを滲ませながらも最後まで頑張った選手たちを只々労った。それほど見事に鎌倉が勝ち切ったPK戦でもあった。 試合は序盤から激しく相手にプレスをかける光明相模原のペースで進む。MF10岡崎龍磨を中心にダイナミックな試合運びで鎌倉ゴールを襲う。6、17分と岡崎が遠目の位置から迷いのないシュートを浴びせると21分には中盤でボールを奪った岡崎の高速パスを巧みなトラップからFW9山崎想楽がシュートを放つがこれは僅かにポストの脇をすり抜け得点ならず。さらに28分にはMF8佐藤涼汰がカットインから放ったシュートをGKが弾くが、すぐさまクリアされてしまう。結局、前半を優位に進めた光明相模原だったが、ゴールをこじ開けられず勝負は後半へ持ち越される。 ところが後半に入ると44分、中盤でパスを奪ったFW10小島和也の強烈なシュートがポストを弾くとこれが合図となったように流れが鎌倉に傾き始める。前半のハードワークで運動量が落ち始めた光明相模原に対し、鎌倉がボールを持つ時間が増えると18分には後方から繋いだパスから、さらに21分には右サイドから繋いで最後はいずれも小島のシュートに繋がるが、光明相模原GK12大久保陸翔の攻守もあってゴールを生むことはできない。 その後も前後半とアップダウンの激しい戦いに双方、交代メンバーを加えて臨むものの試合は膠着、10分ハーフの延長戦でも勝負はつかずPK戦へ。 光明相模原は延長後半終了間際にPK要員としてGK1中山グスタヴォを投入、最後の勝負に出る。しかし、光明相模原先攻で始まったPK戦は、3人連続成功の鎌倉に対し、光明相模原は1人、2人目を「見せ場が来たな。俺に任せろ」(鎌倉の守護神・宮本凌太朗)のジャストストップによって窮地に追い込まれる。そして運命の4人目、勢いに乗った宮本は見事にコースを読み切って3-1でPK戦を制し、1回戦に続き鎌倉が100分+αの激戦に終止符を打った。 試合後、鎌倉・古澤大暉監督は「ホント苦しいゲームでした。それでも選手たちが最後まで気持ち切らさず声かけながら頑張ってくれたので、また次に向けて頑張って欲しいと思います」と選手を労った。次戦に向けては「少し時間が開くので自分たちの強さを伸ばす充実した1ヶ月間にしたいです。彼らも桐光学園と戦うことを一つの目標としてきたので、戦うだけでなくしっかりと勝てるように良いチームを作っていきたいです」と飛躍を誓った。 キャプテンのDF28佐々木岳人は「相手の厳しい攻撃にも自分たちの中で『冷静にいこう』と声がけをしていましたので特に焦ることはなかったです。先週(大和戦)に続いてPK戦で緊張もしてたし簡単ではなかったですが、キーパーが止めてくれたので良かったです」と試合を振り返ると3回戦に向けては「雰囲気良く、勢いよく、相手も初戦なので勝てると思っています。絶対勝ちます!」と力強さを見せた。また3本のPKを止めた殊勲の宮本は「率直にメッチャ嬉しいです。今まで仲間にPKの練習を付き合ってもらっていたのでその経験が出せて良かったです」と素直に喜びを表現した。3回戦に向けては「昔から意識していた桐光学園と当たるので挑戦者として思い切り臨みたいです。セービングには自信があるので次は自分が活躍する場面が増えると思うので気を引き締めて練習していきたいです」と最後は笑顔で答えた。 (文・写真=西山和広)