著名人なりすまし“広告放置” 被害者30人がメタ社を一斉提訴 4億円超の賠償請求
著名人のなりすまし広告による投資詐欺の被害者が、賠償を求めて集団提訴しました。運営元のメタ社が広告をきちんと審査すれば、被害は防げたと憤っています。 【画像】堀江貴文氏や前澤友作氏…著名人なりすまし広告で投資詐欺 1200万円被害の男性も
■「1200万円被害」50代男性
メタ社提訴の原告 50代会社員 「当然、詐欺グループに対しての怒りが強いので。ただ(メタ社は)人間味がないというか、非常に悲しい感じですかね」 29日、番組が話を聞いたのは、フェイスブックなどを運営するメタ社の提訴に踏み切った原告の50代・男性会社員です。 50代会社員 「(貯金は)もうほぼなくなりました。まず借金ができちゃった感じ。朝3時に起きて、(複数の仕事を)やりながら返済」 投資の勉強をしたいと考えていた男性は今年1月、フェイスブック上に掲載されていた著名人をかたる投資の偽広告にアクセスしました。 その後、原油取引に関するやり取りを重ね、2カ月間で合わせて7回、およそ1200万円の振り込みを行いましたが、投資詐欺だったのです。 50代会社員 「やっぱり家族にも当然、隠すわけにもいかないので。申し訳ない気持ちと迷惑かけたという気持ち。お金以上に信頼を失うというか、身内に対してそれが非常につらかった」
■メタ社に4億円超の賠償請求
男性を含めた30人の被害者は29日、横浜や大阪など全国5つの裁判所で一斉に提訴しました。 被害者らは男性同様に、著名人になりすました投資に関する偽の広告を閲覧し、その後LINEに誘導され、指定口座に送金してしまったといいます。 50代会社員 「(メタ社は)やっぱり広告で給料を得て、飯を食べている以上、やっぱそれは通用しないと思う。プロとしてどうなのって」 メタ社に対し、総額およそ4億3500万円の損害賠償を求めました。 原告代理人 国府泰道弁護士 「グーグルやヤフーはチェックできていることが、メタ社にはやれていなかったり。広告をきちんと審査すれば、こんな被害は防げたのではないか」 声を上げているのは、詐欺の被害者だけではありません。 実業家 堀江貴文氏(4月) 「削除しろって、一年以上ずっと言っているのに、なめた対応しかしないんで。ずっとなめられてます」 実業家 前澤友作氏(4月) 「実際に詐欺被害に遭われている方もたくさんいるので、重大な問題だと思っています」