「全部、石破さんの責任」 自民党現職議員が“実名批判” 「仲間が“死んで”いるんだから責任を取るべき」
首相夫人が「夜、電話していると……」
自民191議席、自公あわせても215議席、過半数の233議席に遠く及ばない見事なまでの「ザ・惨敗」。当然のことながら、“戦犯”である石破茂首相には党内外から厳しい声が浴びせられているが、この度、「週刊新潮」の取材に対して複数の自民党現職議員が実名で「石破批判」をぶちまけた。 【写真を見る】213坪の豪邸! 石破首相の大邸宅 ***
「選挙の間、毎日電話でやりとりはしていたのですが、情勢の厳しさに関しては私には言わなかったですね。けど、疲れていると声のトーンがより下がるんですよ。夜、電話していると声のトーンが下がっていることが多かったです」 石破首相の妻、佳子さんはこう振り返るが、首相の声のトーン以上に下がったのが自民党の議席数である。選挙前比、65議席減。「石破責任論」が噴出するのは当然の成り行きであろう。とはいえ、いまなお石破首相は“腐ってもトップ”。組織の長を公然とは批判しにくいものだが、さすがに今回ばかりは様子が違うようだ。
「万歳する気にはなれなかった」
以下は、自民党の現職議員たちが明かした「生の声」である。まず、 「(裏金議員への「裏公認料」として非難が殺到した)2000万円の問題が報じられたことによって、自民党候補が苦戦を強いられ、多くの有為な人材が苦杯をなめる結果となった」 と慨嘆するのは、石破首相と先の総裁選で戦った小林鷹之元経済安保相だ。 「だから、私は万歳する気にはなれなかった。党の執行部の方々には、この責任を感じていただきたい。2000万円問題と併せて、非公認・比例重複を認めないという突然の決定についても丁寧に説明いただきたい」
「次の総裁になる人が党を立て直す」
山田宏参院議員が続く。 「本人が勝敗ラインを与党の過半数と決めたわけだから、目標を達成できなかったら責任を取るということでしょ。そうじゃないと、そんなことを宣言する意味がないじゃないですか」 さらに、西田昌司参院議員も、 「選挙で負けたら責任を取るのは当然だから、まずは今の事態を考えるべき。それを考えた上で、次の総裁になる人が党を立て直しましょうということです」 そう憤慨するのだ。 「仲間が何十人も“死んで”いるんだから、敗軍の将の責任はあるでしょう。幹事長を指名したのも、解散を決めて内閣支持率が下がっている中での選挙になったのも、全部、石破さんの責任じゃないですか」(同) 10月31日発売の「週刊新潮」では、石破首相を取り巻く極めて厳しい環境に加え、萩生田光一・元自民党政調会長、世耕弘成・同党前参院幹事長、石井啓一・公明党代表ら、お騒がせ候補者たちの「泣き笑い」を含め、前代未聞の結果に終わった総選挙の総括と今後の政局を、計7ページにわたって特集する。 「週刊新潮」2024年11月7日号 掲載
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