ペイント柳、新規格に商機 宝達志水で出荷本格化
●短め100㌢ クリスマスや正月の花材、装飾に用いられる金色や銀色のペイント柳の出荷が4日、宝達志水町で本格化した。JAはくい押水花(か)木(ぼく)部会は今年、通常より20センチ短い100センチサイズの出荷を本格的に開始。生け花だけでなく、フラワーアレンジメント用の短い規格の需要が高まっており、生産者側も塗料などのコストを抑えられる利点がある。部会は新規格として売り込みを図る。 ペイント柳は、行李(こうり)柳や雲竜(うんりゅう)柳の枝を切りそろえて着色したもの。押水地区は産地として知られる。 部会によると、華やかなペイント柳は生け花で使われるのが一般的だった。近年はフラワーアレンジメントやディスプレー用の需要が高まっており、扱いやすいサイズを求める声が多いという。 JAはくいは10月、花木産地の振興に向け、主要取引先である「なにわ花いちば」(大阪市)と連携協定を結んだ。ペイント柳については昨年、試験的に100センチサイズを出荷したが、市場側と話し合う中で今後も需要が高まると判断。今年は同市場に出荷するすべてのペイント柳を短い規格に統一することを決めた。 4日、宝達志水町森本の作業場では、副部会長の木村亮介さん(35)が乾燥させた束を箱詰めする作業に追われた。短い規格は生産者側も塗料の量や輸送費の削減につながり、木村さんは「市場のニーズに応えるとともに、新しい規格がさらに定着すればうれしい」と話した。 部会は12月中に昨年並みとなる25万本の出荷を見込んでいる。