“九州男児”の風土刷新へ 福岡県警、女性割合最下位で
福岡県警でこの春、署長や機動隊員など「女性初」の着任が相次いだ。一方、警察官約1万1千人のうち、女性の割合は全国都道府県警で最下位の約10%(昨年4月時点)。女性の採用は増えているが、署長や県警本部の課長などを担う階級の警視約290人中、女性は3人だけ。男性幹部は「『この部署には九州男児と言われるような男がいるべきだ』という固定観念は残っている。変化が必要だ」と話す。 「左!左!左!」機動隊の訓練で足並みを合わせる男性隊員の野太い声に、女性の声が重なる。 男性だけだった機動隊に女性隊員約10人が加わった。これまで女性が機動隊に入れないという決まりがあったわけではないが、別の男性幹部は「体力や腕力のある男性がやるものという思い込みがあり、女性を置くという発想が出てこなかったのだろう」とみる。 3月、機動隊副隊長となった中村典子警視(58)は「力を存分に発揮できる場所に配置していただいた」と笑顔を見せた。