ミランとインテルによる共同の“新スタジアム構想”は頓挫。朽ち果てゆくカルチョのスカラ座『サン・シーロ』【現地発】
「歴史的建造物指定」による解体構想の頓挫という結末
ユベントスが2011年に建設した最新鋭のスタジアム。レストランやショッピングセンターを併設し、クラブの大きな財源になっている。(C)Getty Images
自前のスタジアムをミラノ周辺にそれぞれ新設――。ミランとインテルが下した決断だ。サン・シーロの隣接地に共同で新スタジアムを建設するという構想が消滅し、その結果“カルチョのスカラ座”が朽ち果てゆく運命となったのは、なぜなのか。(文:マウリツィオ・クロゼッティ/訳:片野道郎 2023年8月17日発売ワールドサッカーダイジェスト『ザ・ジャーナリスティック イタリア』を転載) ―――◆―――◆――― 1899年のACミラン設立とともに、都市ミラノでカルチョの歴史が始まってから120年あまり――。多くの名勝負の舞台となってきたスタディオ・ジュゼッペ・メアッツァ、通称サン・シーロ・スタジアムがその主を失おうとしている。ミランだけでなくインテル・ミラノも、自前のスタジアムを新設する決断を下したからだ。 ミランとインテルが共同で最新鋭のスタジアムを新設する計画は、何年も前か
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