手ぶらOK「顔パス決済」は未来の日常に?……店舗や駅改札で実証実験 学校の売店では“紛失リスク”解消 セキュリティーの課題は
顔認証により支払いできる「顔パス決済」の実証実験が、店舗や駅の改札口で進んでいます。実際に導入した愛知県の学校では紛失や破損の心配が解消されました。手ぶらでもスムーズに決済できるためメリットは多いですが、安全面には課題もあります。
■自分の顔かざすと…円滑に本人確認
有働由美子キャスター 「顔パスで買い物ができるという店ができました。東京・渋谷区のヤフーマートでは、商品を取ってレジへ行き、バーコードを読み取ると、自分の顔が映し出されます。すぐに本人確認がされて決済が済みました」 「ヤフージャパンが展開する店舗で始まった実証実験で、あらかじめヤフーIDに顔の画像を登録し、決済サービスのPayPayとひも付けることで顔パスで買えるということです。顔パスでお金が払えてしまうのは、本当に大丈夫かなと思ったりもしますが…」
■人手不足で…セルフレジに導入へ
小野高弘・日本テレビ解説委員 「似ている人はいるものです。『誤って認識しないだろうか』『他人の顔写真をかざして買えてしまうのではないか』など、いろいろなことを考えてしまいますが、そういったことのないように、顔認証の精度を上げたり、不正対策を行ったりしています」 「今は人手不足なので、店員がいなくても買えるセルフレジが広がっています。そこに顔認証を取り入れようというものですが、顔認証だとどんなメリットがあるのか、実際の例を見てみます」
■ICカードでは破損や紛失のリスク
小野委員 「愛知・蒲郡市の海陽中等教育学校では、生徒がパンや学用品を買う売店で顔パス決済が導入されています。以前は決済用ICカードを導入していましたが、破損や紛失が多かったそうです。顔認証に切り替えるとそうした心配がなくなり、メリットがあったといいます」 有働キャスター 「確かに財布を忘れたといっても、手ぶらで顔さえあれば大丈夫ですからね」
■駅の改札口でもスムーズに通行
小野委員 「JR西日本は、大阪駅と新大阪駅の一部で顔パスの改札口を実験的に設置しました。顔のデータを登録しておくと、両手に荷物を持っていたとしてもそのままスイスイと行けます。大阪の地下鉄の大阪メトロは『来年度末までに全ての駅で導入したい』と意欲的です」 有働キャスター 「確かにやるなら広い所でやってもらった方が、『ここはタッチ決済』『ここは顔で』となって面倒ですからね」