被害女性「全て壊された」 部下の検察官に性的暴行加えた罪 元検事正の初公判で起訴内容認める
■閉廷後、被害者の女性が会見し、涙ながらに被害の状況を訴えた
閉廷後、被害者の女性は… 【被害者の女性】「声上げられずに苦しんでいる被害者の方々、勇気をだして声をあげても苦しみ続けている被害者がたくさんいます。 被害を受けて苦しんでいる人に寄り添い力になりたいと思い検事に任官しました。 これまで、検事としてたくさんの被害者の方にともに泣き、戦い、寄り添ってきました。 いま、私自身の経験を話すことで、性犯罪被害者の正しく知っていただくことで、性犯罪を撲滅したいという思いから会見を開くことにしました」 事件から6年後に被害を申告した理由について、当初は、職や家族を失いたくないと思い、「忘れようとしていた」といいます。 【被害者の女性】「(暴行されて目が覚めて)私が、水を飲んで今すぐ逃げたいと思ったのに、被告人は、私に何も言わず、私の下着を降ろして、私を布団のところまで連れていき、性交を再開しました。 令和元年6月、再び被告人に呼び出され、(北川被告が)退職しようと思うけど、訴えないかと言われ、自分が逮捕・起訴されたり、懲戒免職されるかどうかにしか関心を示さないことに怒りを募らせました」
■女性は被害後、PTSDに苦しんでいるが、他の性被害者のために被害の申告を決めたという
【被害者の女性】「私は法令を遵守し、傷ついた被害者に寄り添い、犯罪者を適正に処罰することを使命とする検察庁の大阪地検の、トップの検事正から突如、性被害をうけ、全てを壊されました。 女性として、妻として、母としての私の尊厳、そして検事として尊厳を踏みにじられ、身も心もボロボロにされ、それでもすぐに被害申告できなかったのは、被告人から『公にすれば死ぬ』、検察が機能しなくなる、検察職員に迷惑がかかると脅され、口止めをされ、たくさんの職員に迷惑をかけられない検察を守らなければないと思ったからです。 自分が泣き寝入りさせられたことで、それまで以上に被害者の方々に寄り添い、力になりたいと思い、自分の苦しみにふたをして被害者の方と戦ってきました」 女性は、性被害によるPTSDに苦しめられていますが、自分自身とほかの性被害者のために被害を申告することを決めたといいます。 【被害者の女性】「悪いのは犯罪者の北川健太郎です。私は堂々としていたい。検事の仕事もしたい。被害者に寄り添って一緒に戦ってあげたい」 勇気を出して被害を打ち明けた女性。北川被告は今後、裁判でどのように向き合っていくのでしょうか。