世帯年収1,300万円の40代夫婦〈1億円のタワマン〉購入に気分高揚も「妻にかかってきた1本の電話」で撃沈。一生、賃貸暮らしを覚悟する理由
二馬力で「都心×1億円の都心タワマン」を購入。ところが…
簡易的なシミュレーションの結果ではありましたが、「特に懸念することはありませんよ」と不動産会社の営業担当。しかしどんなに適正といわれていても、1億円近い買い物には抵抗が拭いきれません。 ――最近は共働きがほとんどなので夫婦でローンを組まれるのが一般的です。みなさん、億ションを買われていますよ 担当者から「一般的」「みんな」などと聞くと、「それであれば」となるから不思議なものです。マイホーム購入を決断した高橋さん夫婦。しかし、問題はここからでした。 住宅ローンの申込から2週間ほど経ったある日、妻美香さんの携帯電話に、不動産会社の営業担当から1本の電話。 ――奥様、実は住宅ローンの審査に落ちました 美香さん。実は心当たりがあったといい、営業担当に打ち明けます。 ――そんなことが……旦那様には(ローン審査に落ちたことを)私からご連絡しましょうか ――いえ、私からお話します ローン審査に落ちた理由。それは美香さんのクレジットカードの滞納歴。いわゆるブラックリストにのっている可能性が高いというのです。 ――普段使わないカードだったので、すっかり返済期限を忘れていました ――滞納したのは2、3万円くらいだったから、大丈夫かもと思ったんですが……ダメでした その日の夜、ローン審査に落ちたこと、その原因と考えられるのがカード返済の滞納であることを健太さんに打ち明けた美香さん。激怒されることを予想していましたが、笑って許してくれたといいます。問題は健太さんの融資枠をギリギリいっぱい使ってまでマイホームを購入するかどうか、ということ。普通に考えると、健太さんが借りられるのは最大6,000万円程度。そこに頭金として用意している2,000万円を足しても、このご時世、新築マイホームは難しそうです。 郊外まで範囲を広げて検討するかどうか……悩んだあげく、妥協して家を買っても後悔するのが目に見えている、とマイホーム購入計画はいったん中止に。 ――いつマイホームを買えるのか……一生、賃貸生活も覚悟しないといけませんね ブラックリストの保存期間は、借金の返済日から5年ほどといわれています。ブラックリストから名前が消えたとき、再チャレンジの可能性はあるものの、今よりも不動産価格が上昇している可能性も濃厚。またもや買い時を逃した高橋さん夫婦。マイホームは夢のまた夢のようです。 [参考資料] 国土交通省『令和6年都道府県地価調査を公表しました』
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