世帯年収1,300万円の40代夫婦〈1億円のタワマン〉購入に気分高揚も「妻にかかってきた1本の電話」で撃沈。一生、賃貸暮らしを覚悟する理由
できるだけ年金の受取額を増やしたい、その思いを叶える「年金の繰下げ受給」。70歳で受給開始としたら年金受取額は約1.4倍、75歳で受給開始としたら年金受取額は約1.8倍。これだけ年金が増えればお金の心配は一切なし、とは限らないようです。 ▼【早見表】年金に頼らず「夫婦で100歳まで生きる」ための貯蓄額
不動産価格上昇…億を出さないと「東京で家を買う」は無理
国土交通省が17日発表した2024年7月1日時点の基準地価は、全用途の全国平均が1.4%上昇。上昇は3年連続で、さらに上昇幅も昨年より0.4%拡大。バブル期以来最大でした。東京などの三大都市では3.9%上昇と上昇が加速する一方で、注目は地方。札幌市、仙台市、広島市、福岡市の大都市を除いた「その他」の地域において、上昇率はバブル期以来、プラスに転じ、東京を始めとした地価上昇の波は地方にまで到達し、全国規模になったといっても過言ではないようです。 ただ手放しでは喜べないのが、マイホームを検討している人たち。地価のほか、材料費や建築費などの高騰により、「いつか落ち着くだろう」と静観していたのにも関わらず、どんどん高くなっていく不動産価格に、「完全に買い時を逃した」という人も。 「東京五輪が終わったら、価格は落ち着くとかいっていましたよね」と話す、高橋健太さん(仮名・44歳)美香さん(仮名・40歳)夫婦。このような論調が強かった、今から5、6年前を振り返り、「あのとき買っていたら」と後悔することもあるとか。不動産価格の天井がみえないなか、「もう待っていても仕方がない!」とマイホーム購入を決めた夫婦。ちょうど子どもは中学受験を控えている。通勤と通学を考慮して購入を検討したらいい、と考えたといいます。 用意できる頭金は2,000万円まで。通勤と子どもの希望校を考慮すると、都心が望ましいと考えていくと、必然的に新築マンションが候補に。そこでモデルルームをいくつかみにいきましたが、そのなかに、夫婦ともに気に入った物件があったといいます。それは、いわゆるタワーマンション。 ――ネックは1億円近い価格と広さ 都心駅から徒歩10分圏内のタワーマンション(といっても、検討している部屋は10階未満)。子どもの第1志望の学校からも近く、ロケーションはバッチリですが、価格は9,800万円とほぼ億ション。さらに広さは3LDKながらも70平米以下で、少々手狭に感じられます。 簡単に住宅ローンの返済シミュレーションをしてみましょう。 [夫婦の収入] 夫:月収47万円(手取り月35万円)、年収880万円 妻:月収31万円(手取り月25万円)、年収500万円 [住宅ローン] 借入:7,800万円 返済方式:元利均等 金利:0.5% 返済期間:30年 [返済] 返済総額:8,401万2,247円 利息部:601万2,247円 月返済額:23万3,367円 年収倍率は7.1倍。不動産が高騰する東京では10倍も珍しくないといわれていますが、適正とされているのは5~7倍。また返済負担率は20.7%。こちらも20%前後が適正といわれているので、特に問題はありません。
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