【ニューイヤー駅伝】パリ五輪で快挙のマラソン6位・赤﨑暁と3000m障害8位・三浦龍司、20年ぶりに五輪入賞者2人が出場
東京五輪とパリ五輪の2大会連続入賞は、金メダルのS・エル・バカリ(28、モロッコ)と三浦の2人しかいない。世界的にも評価できる連続入賞だった。 ■三浦は区間賞宣言。赤﨑が苦手意識のある駅伝で快走するには? しかし意外なことに、赤﨑と三浦の駅伝での快走がそれほどない。三浦は駅伝は苦手と見られてしまっているが、箱根駅伝に限った話である。どの区間も20km以上の箱根駅伝は、トラックシーズンは3000m障害に専念している三浦には難しかった。距離が箱根駅伝より短い全日本大学駅伝では、1年時に1区(9.5km)で、2年時には2区(11.1km)で連続区間賞を獲得している。 奥谷亘監督は三浦の1区(12.3km)か3区(15.3km)への起用を明言している。「最初のニューイヤー駅伝なので、色んな要素を考えて走らないといけない区間よりも、シンプルに走りやすい区間を任せます。彼は責任持って準備を進めてきてくれています」 三浦自身はニューイヤー駅伝への意気込みを、次のように話した。「1区であれば一斉スタートなので周りのリズムや走りに合わせて、ポジション(位置取り)を決めていきやすい。(3000m障害の国際大会で位置取りを研いてきた)自分には向いている区間です。3区は15kmと長くなりますが、頑張って粘れる距離です。単独走で淡々と走るわけではなく、周りの選手たちの力を借りながら走るので、自分にはやはり走りやすい区間です。そのなかで最後、勝負どころはしっかり競り勝っていきたい。区間賞を取るつもりです」 一方の赤﨑はニューイヤー駅伝にも4回出場しているが、以下のような成績だ。 20年:出場なし(25位=チーム順位) 21年:7区区間6位(14位) 22年:7区区間24位(27位) 23年:4区区間29位(20位) 24年:2区区間22位(20位) チームが上位の流れに乗れなかったケースが多いが、それにしても、である。赤﨑本人も「なんでここまで走れないんだろう、と思います。めちゃくちゃ調子が悪かったわけではないのですが…」と本音を語る。マラソンに比べ駅伝のスピードは格段に速いが、赤﨑も駅伝に必要なスピードを持っている。昨年のMGC前には5000mで13分20秒台を2回マーク(1本は13分27秒79の自己新)、今年のパリ五輪前には10000mで27分43秒84の自己新で走った。過去のニューイヤー駅伝最長区間で区間賞を取った選手たちと比べても、まったく引けを取らないタイムである。