【政治解説】衆院補選、その後は… “保守の王国”で自民“劣勢” 幹事長交代の声も 4月最新世論調査
■自民党内には幹事長交代の声も
【菅原】 では、今の閉塞感を打開するために、自民党は何が必要と考えているのでしょう。 【竹内】 取材をすると、首相を支えている議員のひとりは「この局面を転換するには人事しかない」と。 【菅原】 それは党役員人事、内閣改造までやるということですか? 【竹内】 今は通常国会の会期中ですから、大規模なものにはならなそうです。ただ、この補欠選挙に不戦敗を含めて全部負けた場合、“茂木幹事長を交代させる”という見方が出ています。自民党の幹事長経験者の一人は「選挙に負けたら幹事長が責任を取るのは当然だ」と話しています。 【菅原】 ですが、それこそ“状況を打開できるような人”を充てないと意味はないということになりますよね。 【竹内】 首相の相談にも乗っている、あるベテラン議員は、後任について「もう石破“幹事長”しかないだろう」と言い切っていました。
■ささやかれる石破“幹事長” への期待
【竹内】 ここ最近の世論調査では「次の自民党総裁にふさわしいのは誰か」と聞くと、ずっと石破氏が1位でした。具体的には去年12月、今年2月、3月の3回聞いて、いずれも1位は石破氏でした。やはり、自民党としても世論を無視できないということだと思います。
【菅原】 選挙が近くなってくると余計、“世論で人気のある人”という気持ちが強くなってくるのは、そうだと思いますが、麻生副総裁は石破氏が“ダメ”ではないですか。 【竹内】 そうなんです。麻生氏と石破氏の関係が良くないというのは、ある意味、永田町では有名な話です。実際に、麻生氏の周辺は「石破さんとはやっぱりウマが合わない」と。「(麻生氏は石破氏を幹事長などの)要職に起用することには後ろ向きだろう」と評価しています。一方で、石破氏と親しい議員は「石破“幹事長”なんて言ったら麻生さんは怒っちゃうだろう」といっていました。そこはそんなに簡単ではなさそうですね。ただ、政権の中枢は「人事なんてやるときには、麻生さんに気を使わずにやらないといけないんだ」と。「石破さんや小泉進次郎さんみたいな、オールスターの人事をやらないといけない」と話しています。つまり、ここまで低迷しているのだから、「誰が誰のことを嫌い」ではなくて、思い切った人事をやらなければいけないというわけです。