“違反ごみ”深刻化…福島市で「開封調査」条例化なぜ? 違反者「公表」も プライバシーの問題は?【#みんなのギモン】
■飲食店街などで「生ごみ」不法投棄
忽滑谷こころアナウンサー 「内訳としてはどんなごみが多いのでしょうか?」 山崎アナウンサー 「21日、福島市役所に取材しました。明確な理由は分からないものの、個人の家庭ごみだけではなく、1日当たりの排出量に含まれている、企業やお店が出す事業系のごみが多いのも理由の1つなのではないか、という話でした」 「福島市内では、飲食店街など住民が住んでいない場所にも生ごみが大量に不法投棄され、朝方カラスに荒らされるという被害も多く発生しています」 森アナウンサー 「『自分だったらバレないだろう』という思いで(ごみは)増えてしまうのでしょう。心掛け次第で増えてしまう人もいれば、減らすこともできるということですね」 山崎アナウンサー 「ちょっとした心遣いで変わっていくこともあります。こうしたルール違反のごみは誰が出したか分からないという悩みもありました。そこで今回福島市では、開封調査を条例に明記するという方針になりました」
■プライバシーの問題は?…関東でも
山崎アナウンサー 「ごみの開封調査と聞くとプライバシーの問題を挙げる方もいらっしゃると思いますが、同じようにごみの問題を抱える関東でも、千葉市や横浜市などで既に、分別されていないごみなどには警告シールを貼って回収しないという対応をしています」 「それでも改善しないような悪質なルール違反には、プライバシーに配慮した上で開封調査が行われてきました。しかし、どちらも開封調査について明確に条例には書いていません」 「福島市の木幡浩市長は『ごみ自体が個人の所有物とされると、法令上開けることに限界がある』と言います。プライバシーの侵害になる可能性があるということで、しっかりと条例に盛り込む方針にしたと説明しています。市として開ける根拠を得るということです」
■市長が指定する市職員だけが開封
山崎アナウンサー 「ただ福島市の担当者によると、何でもかんでもすぐに開封するわけではないといいます。分別が全くできていない、しようとしていないもの、ごみ出しの日付を守らないといった悪質なものが対象です。まずは警告シールを貼って自ら改善してもらうことを促します」 「それでもダメな場合には開封調査をして、個人やお店を特定するしかないということです」 桐谷キャスター 「悪質なものは開封しても仕方ない気がしますが、開封は誰がするんですか?」 山崎アナウンサー 「市長が指定する市の職員だけが開封します。プライバシーの配慮も身につけた上で、市民の目に触れないように閉鎖された空間で開封するといいます。ルールをしっかり守っている人には影響が出ないようにしていくということです」 「お住まいの自治体によってごみ出しのルールは様々あります。これをきっかけに今一度、ルールを確認していくのもいいかもしれません」 鈴江アナウンサー 「ごみを捨てる時、捨てた時点で終わりではなくて、その先に回収して分別してくださる方がいるということに思いをはせたいですね」 森アナウンサー 「税金も使われています。結局自分たちで払うことになるなら、きちんとルールを守りたいですね」 (2024年11月21日午後4時半ごろ放送 news every.「#みんなのギモン」より)
【みんなのギモン】 身の回りの「怒り」や「ギモン」「不正」や「不祥事」。寄せられた情報などをもとに、日本テレビ報道局が「みんなのギモン」に応えるべく調査・取材してお伝えします。(日テレ調査報道プロジェクト)