横浜FC三浦“カズ”が語った!現役34年目への誓い
いまも悔しさを募らせるヴェルディ戦で、カズはベンチで残酷な瞬間を見届けている。交代枠をひとつ残しながら声がかからなかった現実は、ブラジル人のエジソン・アラウージョ・タヴァレス監督が定める序列のなかで、カズの位置が残念ながら高くはないことを物語っている。 それでも、出場試合数こそ限られたものの、天皇杯を含めた公式戦42試合でベンチ入りを果たしてきた軌跡をポジティブにとらえたカズは、捲土重来を期すための青写真を鮮明に描いている。 「走ることも大事ですけど、サッカーで何が一番大事かと言えば技術だと思うので。体力の衰えは誰にでもあるし、当然ですけど50歳を超えて20代、30代のころとは明らかに基礎体力やパワーも違っている。だからこそ、そうしたものをカバーできる技術を大切にしながらもっと磨き、技術を支える最低限の体力をつけることを、自分のトレーニングのなかでもチームのなかでも意識しています」 年明けの5日からは、今度は2週間の予定で再びグアムへと渡る。42試合を戦う長丁場のJ2戦線を戦い抜くための最低限の体力をつけるために、カズをして「暑すぎる」と言わしめるグアムで、専属トレーナーらを含めた「チームカズ」のもとで徹底的に体をいじめ抜く。 「出発まで10日ちょっとありますけど、ベタ休みはしないようにしたい」 第2次自主トレ開始までのわずかな間も、状況を見ながら体を動かすことだけは忘れない。平成最後のクリスマスや何かと多忙になる年末年始でも、愛してやまないサッカーのことが頭から離れないと明かしたカズは、永遠のサッカー小僧のように表情を輝かせていた。 (文責・藤江直人/スポーツライター)