横浜FC三浦“カズ”が語った!現役34年目への誓い
Jリーグの歴史を彩ってきた盟友たちは次々とスパイクを脱ぎ、第2のサッカー人生を歩み始めている。来シーズンのJリーグを戦う58チームのなかで、指導体制が決まっているのは55チーム。そのうち実に6割に当たる33チームの監督が、1967年2月26日生まれのカズよりも年下だ。 高校サッカー界も然り。黎明期の清水エスパルスでスーパーサブとして活躍した青嶋文明氏が、2005年の創部時から監督を務めてきた浜松開誠館が、カズの生まれ故郷である激戦区静岡を苦節14年目にして初制覇。30日に開幕する第97回全国高校サッカー選手権の舞台に立つ。 青嶋監督もカズより年下の50歳だ。フロントに目を向ければ、日本代表として何度も同じピッチで戦ってきた、46歳の森島寛晃氏が古巣セレッソ大阪の代表取締役社長に就任したばかりだ。 「Jリーグの監督も50代が少なくなってきて、40代がだいぶ増えていますよね。当然、そういう年齢だと思うので、自然なことだと思います。でも、年齢はあまり関係ないので。若かろうが、トシだろうが」 横浜FCからの発表は例年通り背番号にちなんで来年1月11日になる予定だが、あえて「自然ではない」道として現役を続行する意思を、昨シーズンの終盤の段階ですでに明かしている。指導者を務める上で必要となる、日本サッカー協会(JFA)発行の指導者公認ライセンスを取得する意思すら見せていない。 「僕は単純というか純粋にサッカーが大好きなんです。それもサッカーを見ることや自分が指導することよりも、やはりプレーすることが一番好きで、そういう気持ちや情熱が衰えないんです」 世界を見渡しても稀有な存在であり続ける原動力を、カズはトークショーの舞台でサッカーへ抱き続ける愛に帰結させた。そして、終了後の囲み取材では、より高いレベルを目指していくうえで、まだまだ努力が足りないと自らを戒めることも忘れなかった。 「僕たちに勝ったヴェルディが、(J1参入プレーオフ決定戦で)J1の16位のジュビロにまったく歯が立たなかったわけですから。レベルの差はものすごくある、ということを考えたら、J2の僕たちは毎日のようにサッカーのことを考えて、どれだけトレーニングを積まなきゃいけないか、ということですよね」