面白くて奇妙!おかっぱ・制服のダンス集団「アバンギャルディ」の知られざる軌跡
■アバンギャルディメンバーの信頼関係 ――アバンギャルディのメンバーはどのように選定したのでしょう? akane:一番は、「作る側と踊る側で意思疎通ができるか」です。私のダンスは、「ジャンルは何?」って聞かれてもよくわからないんです。いろいろなジャンルを混ぜ合わせて自分流のスタイルを作っているので、ジャンルはakane。そのダンスで、私が求めることや意図していることをちゃんと感じて表現できる人、私が思い描く世界を体現してくれるだろうなって人たちを選びました。
――たくさんのメンバーがおり、性格もそれぞれ違うと思いますが、信頼関係を築くために心掛けていることがあれば教えてください。 akane:チームって誰か一人だけが頑張ってもダメで、みんなで一つの目標に向かうことが大事なんです。最終目標はここだ、っていう同じものを持っていないと続けられないんですね。私は振り付けや演出を考えて、メンバーたちはどのように踊るかを考える。お互いすごくしんどい作業をしているのですが、大変であればあるほど、お客さんに楽しんでもらえる。きつい練習も一緒に乗り越えて、その先にあるお客さんの笑顔を見て、また頑張ろうって気持ちになるんです。その体験をみんなですることを大事にしているから、お互い信頼できているのかな。
目指す先が一緒なので、「面白くないな」「上手く踊れてないな」ってはっきり言いますし、「面白かったよ」「最高だったよ」とも言います。メンバーたちに「この動きは面白いかな?」って聞いたりもしますし、腹を割って話せる関係だなって思います。 ■国や言語を超えて人を楽しませるパフォーマンス ――イベントやテレビ・CM出演のほか、2023年末には紅白歌合戦に出場など、アバンギャルディへの注目が高まっていますが、その理由は何だと思いますか? 注目されることへの感想も聞かせてください。
akane:SNSで踊る動画がはやったりとか、学校の授業でダンスがあったりとか、ダンスを好きな人が増えているんだろうなって思います。そんななかで、アバンギャルディは見た目もダンスもインパクトがあるので、印象に残りやすい。見ていて元気になる感じとかも、気に入ってもらえているのかなと思います。 おこがましいんですけど、私は唯一無二のものを作るのがモットーなので、ほんの少しだけでもできているのかな。 nona:結成当初は、こんなに注目してもらえるチームになるとは思っていなかったので、少し戸惑いもあるんですけど、いろんな場所でパフォーマンスをさせてもらえることがとてもうれしくて、やりがいを感じています。