面白くて奇妙!おかっぱ・制服のダンス集団「アバンギャルディ」の知られざる軌跡
nona:みんなで同じウィッグを被っておかっぱ姿になったときに、すごい気持ち悪さと不気味さがあって(笑)。でもそれが人の印象に残って、私たちがたくさんの方に見ていただけるようになったのかなと思いました。 ■人の心を動かし、笑ってもらうことの難しさ ――akaneさんはこれまで、バブル時代を象徴する衣装や音楽での「バブリーダンス」や、大阪のおばちゃんに扮したダンスなど、ユニークなダンスを手掛けてきました。アバンギャルディもその流れが?
akane:そうですね。私はこれまでも、ほかの人がしそうにない突拍子もないことを思いついて、メンバーにしてもらってきました。彼女たちも面白がってくれているのか、「また変なこと考えたんやな」「言われたらやるしかないかな」みたいな感じなのか知らないですけど、ついてきてくれている。したくなかったら私のもとにはいないんじゃないかなと思います。 ――振り付けや演出で、akaneさんが最も大事にしていることを教えてください。
akane:お客さんが見たときに、「面白かったな」「元気もらえたな」と思ってもらえることを大事にしています。私はお笑い芸人さんを尊敬していまして。人の心を動かすことそのものが難しいと思うんですけど、「笑ってもらう」はとても難しいことだと思うんです。芸人さんがネタを考えるのに、簡単なことはひとつもないというか。ダンスでも、笑わせることがどれだけ難しいか、常に感じながら作っています。ウケ狙いだけではスベるし、何もやらなくても面白くない。それなりの勝負に出ないとダメだけど、いい塩梅が難しいところだと思っていますね。
――メンバーのお二人から見て、akaneさんの振り付けや演出の魅力は? sono:どの作品にも見ている人を楽しませたいとか、笑ってほしいっていう気持ちがたくさん込められています。あと、一つひとつの動きの角度や、表情も細かく決められているので、そこが作品の魅力になっているのかなと感じます。 nona:akaneさんの振り付けは、たった3秒のシーンでも、何日間もかけて作っていたりとか、こだわりがあるからこそ人を引き付けているんだなって思います。