〝村神様〟モード!ヤクルト・村上宗隆、自己最長タイ6戦連続打点「打点を挙げるのが僕の仕事」 チーム5位タイも首位・虎と2・5差
混セの主役だ! ヤクルトは8日、DeNA8回戦(横浜)に6-2で勝利し、連敗を2で止めた。4番に座る村上宗隆内野手(24)が、一回に右前適時打を放つなど2安打1打点。自身最長に並ぶ6試合連続打点を挙げ、チームは5位タイ。広島に敗れた首位阪神とのゲーム差は2・5に縮まった。主砲を中心にリーグトップのチーム打率・249を誇る〝セ界最強打線〟がセ・リーグを熱くする。 【写真】ラガーマン風のアイブラックを施し、試合前の円陣でハカを踊るヤクルト・北村拓、増田、西田、松本直 一塁ベース上で笑顔を浮かべ、ベンチで喜ぶチームメートに手を上げて応えた。一回無死一、三塁。村上が右前適時打をマークし、4番の仕事を果たした。三冠王に輝いた2022年以来自己最長タイとなる6試合連続打点。5月の全6試合で打点を挙げ、反攻の原動力となっている。 「チャンスで回ってきたら、打点を挙げるのが僕の仕事。しっかりランナーを返すことを意識してやっています」 電光石火の得点劇だった。1番の塩見から3連打で1点を先制した直後に迎えた第1打席。カウント2-2から左腕の石田健が投じた外角球にしぶとく食らいつき、ゴロで一、二塁間を破った。塩見からの4連打を含む5安打で、初回にいきなり3点を挙げた。 憧れてきた先輩の活躍を近くで目撃し、刺激を受けた。6日の同カードは5-3の八回に、米球界から5年ぶりに古巣へ復帰した筒香に逆転3ランを浴びて敗戦。三塁を守っていた村上は日米通算224本塁打を誇る同じ左のスラッガーの衝撃アーチを間近で体感した。「球場の雰囲気も含め、すごく押されていた。あの場面で打てるのはさすがだなと思った」。勝負強さを目の当たりにして奮起し、今度は自分のバットで逆転負けの悪い流れを一回で払拭した。 燕打線はリーグトップのチーム打率・249、136得点、24本塁打を誇る。打率トップ(・339)のサンタナ、25打点でトップのオスナの中軸に加え、この日は1番に塩見が腰の張りから9試合ぶりにスタメン復帰し、1安打1得点。2番に座る3年目の丸山和も打率・369と好調でつながりを見せる。最近10試合で1試合平均5得点。9試合連続で得点を記録した村上も「たくさんランナー有りで回してくれと思っています。(今は)打線としてうまく機能している」とうなずく。 看板の打線に勢いがあり、混セの主役になりつつある。チームは5位タイに低迷中ながら、首位阪神が広島に敗れたため、その差は2・5ゲームに縮まった。西武、巨人などで活躍した清原和博の24歳10カ月を抜く史上最年少24歳3カ月での通算200本塁打は3試合足踏みとなったが、10日からは本拠地神宮で2位巨人と対戦。主砲は「自分の打席に集中するだけ。その準備は常にしている。しっかり来た球を一発で仕留められるように」と気合十分だ。セ界最強打線の中心には頼もしい〝村神様〟がいる。(武田千怜)