早田ひなの発言で脚光、知覧特攻平和会館とは何か 興味を持った若者へ伝えたい館長のメッセージ
衝撃的だった若者の言葉「戦争は人間を異常にするんですね」 繰り返してはいけない戦争の悲劇
何を感じ、何を持ち帰るかは、その人次第と川崎館長は強調する。「資料を見ていただいて、それぞれで感じ取っていただくというスタンスになります。こちらのほうから歴史認識についてこうという決めつけもありません。その当時のありのままの史実を見ていただいて考えていただきたいという館です」と訴えた。 中には、見学の途中でつらくなってしまう人も。その時は無理に見学を続ける必要はないとアドバイスする。 「資料を見て衝撃を受ける方や過激すぎてもう見ることができないという方もいらっしゃいます。その時は無理せずに、全てを見ていくというのではなく、ご自分が見たいと思った時に、またこちらのほうに再び来館して、見ていただければと考えております。いろんな生活や成長の過程でまた思うところも出てくると思いますので」 戦争や特攻という歴史を深く知らずに来館すれば、平和な現代とのあまりのギャップに強いショックを受けることもある。時には観覧後、川崎館長が驚くような言葉をかけてくる若者もいた。「ちょっとびっくりしたんですけど、来館された若い方から、『戦争は人間を異常にするんですね』という言葉をいただいたことがあります」と振り返った。 南九州市は「平和を語り継ぐ都市」を宣言している。戦争のむごさ、平和の尊さは、どの世代であっても日本人として未来に語り継いでほしいと願う。 「この大戦によって特攻という自らの命をなくす作戦が決行されました。戦争がいかに悲惨であるか、平和のありがたさをそれぞれ考えていただいて、二度と戦争を起こしてはいけないと考えていただければ幸いです」と川崎館長は結んだ。 ※川崎館長の「崎」の正式表記はたつさき
ENCOUNT編集部/クロスメディアチーム