「居酒屋で残しちゃう」「無理やり食べる」──飲食店での“食べ残し”どうする? フードロス削減へ…厚労省がガイドライン案
日テレNEWS NNN
食べ残しによるフードロスは、日本で年間472万トンに上ると推計されています。飲食店ではフードロス削減へさまざまな対策が講じられていますが、衛生問題への対応が欠かせません。厚生労働省の部会が6日、持ち帰りに関するガイドライン案をまとめました。 物価高やフードロス対策に…安くお得な“切れ端グルメ”
■フードロスの約半分を占めるものは?
エビがのった熱々のドリアや、エビフライとハンバーグの黄金コンビ…。さまざまな料理を楽しむことができる飲食店での食事ですが、食べ残された料理が捨てられ、フードロスとなってしまうこともあります。6日、東京・有楽町で聞きました。 週7日とも外食 「居酒屋とかで、すごい頼んで残しちゃったりする」 週2日は外食 「頑張ってみんなで食べるとか、無理やり食べることが多いです」 農林水産省などによると、日本のフードロスは2022年度の推計値で年間472万トンも発生しています。このうち、飲食店での食べ残しや商品の売れ残りなどが約半分を占めています。 2歳の娘がいる、月2回程度は外食するという家族に聞きました。娘が料理を残してしまった際、「ポテトフライとかエビフライとか、残ってたら持ち帰れたら便利かなと思います」と言います。
■持ち帰りの前提は「客が自己責任で」
食中毒など衛生面の問題がある、食べ残しの持ち帰り。厚生労働省の部会では6日、そのガイドラインの案がまとまりました。 それによると、持ち帰りは消費者つまり客が自己責任で行うことが前提。清潔な容器などを使うことや、手をつけた本人が食べるということのほか、すぐに食べられない場合は冷蔵庫などに保管し、必要に応じて再加熱することなどが記載されました。 また、持ち帰ることができるメニューは飲食店側が判断し、その基準として十分に加熱されている食品や水分量が少ない食品などが挙げられました。このほか、容器の移し替えは消費者に実施させること、取り扱いについて注意事項を伝えることなどが記載されました。
■専用容器やチラシで「持ち帰り」実施
6日夜、既に食べ残しの持ち帰りをしている東京・豊島区のレストラン「デニーズ 駒込駅前店」で取材しました。この店では、テーブルに置いてあるタブレット端末を使います。 セブン&アイ・フードシステムズの中上冨之さん 「『持ち帰り』のキーをタップしていただくと、持ち帰り専用の容器が(画面上に)あります」 注文すると手のひらサイズの容器(税込39円)が届き、客自身の手で食べ残しを詰めるということです。また、食べる際は十分加熱するなど、注意事項が書かれたチラシも渡していました。