「反斎藤」の兵庫22市長を刑事告発、代理人弁護士「地位利用の選挙活動」
兵庫県の斎藤元彦知事が再選された昨年11月の知事選を巡り、県内市長会有志の22市長が対立候補だった元同県尼崎市長、稲村和美氏(52)の支持を表明したのは、公選法違反(公務員の地位利用による選挙運動の禁止)に当たるとして、同県川西市の元市議の60代女性が22市長を兵庫県警と神戸地検に告発したことが7日分かった。告発代理人の徳永信一弁護士が神戸市内で会見し明らかにした。同日付で告発状を送付した。 【写真】斎藤氏の入り待ち…両手を合わせ直接謝罪した“机バンバン”の市長 会見で徳永弁護士は「市長会を前に出して行う選挙活動は、市長の地位を利用した特定候補者の支持表明と言わざるを得ない」と指摘。「市長による選挙活動としては一線を越えた」と批判した。 22市長は知事選期間中の昨年11月14日に記者会見を行い、稲村氏の支持を表明。市長会会長の酒井隆明・丹波篠山市長は「混乱を収束し、新たな県政を前に進めるのは稲村和美さんが適任」などと述べた。 この会見を巡っては、同様に稲村氏支持を表明した相生市の谷口芳紀市長が机を力任せにたたいた場面が動画となって交流サイト(SNS)で拡散され、「パワハラ」などと非難された。 今回の告発について、酒井氏は「県の混乱は市に大きな影響を及ぼし、市民生活の混乱に直結する。机をたたいた場面だけを面白おかしく話題にされ既得権益を守ろうとしているなどと言われたが、全く違う。混乱を収束させたかったのだと多くの県民に知ってほしい」とコメントした。