【高校サッカー】東海大相模の〝鬼肩〟佐藤碧は高校球児も視野の過去「高校で1回考えた」
第103回全国高校サッカー選手権で初出場ながら4強入りを果たした東海大相模(神奈川)で強力なロングスローから〝鬼肩〟として脚光を浴びるDF佐藤碧(3年)は、高校球児への道も視野に入れていた。 東海大相模は4日の準々決勝(U等々力)で明秀日立(茨城)に2―1で逆転勝ち。11日の準決勝(国立)では流通経大柏(千葉)と激突する。快進撃を支える武器の一つが、佐藤の〝超絶ロングスロー〟だ。 この日は得点につながらなかったものの、選手権デビューから異次元の飛距離は大きな話題に。本人は「こんなに注目されるとは思っていなかった。びっくりしている」と目を丸くした。 そんな超強肩は、他競技で輝いていた可能性もある。本格的な経験はないものの、草野球をやることもあるなど大の野球好き。そのため入学時には「野球をやるかサッカーをやるか、高校で1回考えた」と明かす。 言わずもがな東海大相模の野球部は超名門。左投げという佐藤が球児の道へ進み、甲子園球場で躍動する未来があったかもしれないのだ。それでもサッカーを選んだのは「(有馬信二)監督の熱い後押し、誘いがあったので、もう1回サッカーで頑張ろうかなと思った」と説明した。 大きな決断の先につかんだ4強入りに「監督を信じてついてきてよかった」としみじみ。昨夏の甲子園で準々決勝敗退だった野球部を〝超えた〟と注目されているが「野球部を超えられたのはうれしいけど、浮かれずにやっていきたい」と頂点を目指して慢心はない。 神奈川が誇る長距離砲の使い手は初出場初制覇へ、投げて投げて投げまくる。
森下久