囲碁の一力遼名人、就位式で「目標だったタイトル」 150人が祝福
囲碁の一力遼名人(27)の就位式・祝賀会が10日、東京都文京区のホテル椿山荘東京で開催され、棋士やファンら約150人が祝福した。 【写真】名人就任祝賀会で笑顔を見せる一力遼名人(右)=2024年12月10日午後7時22分、東京都文京区、恵原弘太郎撮影 8~10月に行われた第49期名人戦七番勝負(朝日新聞社主催)で芝野虎丸前名人(25)=九段=に挑戦し、4勝2敗で初の名人位を奪取。允許(いんきょ)状と賞金3000万円の目録を贈られた一力名人は「名人は小学生の頃から目標にしてきたタイトルです。時間がかかってしまいましたが、ここまで来ることができました」と謝辞を述べた。 お祝いの言葉は、5歳の時に地元の仙台で囲碁を教わった脳神経外科医の大沢伸一郎さんから。「名人は古(いにしえ)より家元たちが推挙する、ただ一人のもの。今後は囲碁だけでなく時代、もしくは人に推挙される方になっていただきたい」。また、出身の洪道場(主宰・洪清泉四段)の子供たちも駆けつけた。 9月には国際戦「応氏杯」で優勝。日本勢として19年ぶりの世界メジャータイトルを手にした。国内でも棋聖、本因坊、天元を全て防衛し、四冠を保持する。飛躍の年を終え、七冠独占の期待もかかる名人は「まだまだ対局は続きますが、自分らしく頑張って参りたい」と誓った。(北野新太)
朝日新聞社