「自分の役割は彼(兄)へボールを回すことだった」レイカーズで先発PGの座を勝ち取ったリーブスが高校時代を回想<DUNKSHOOT>
現地時間12月29日(日本時間30日、日付は以下同)、ロサンゼルス・レイカーズは、ディアンジェロ・ラッセル(ガード)とマックスウェル・ルイス(フォワード)、さらにはドラフト2巡目指名権3本(2027、2030、2031年)をブルックリン・ネッツに放出し、ドリアン・フィニー・スミス(フォワード)とシェイク・ミルトン(ガード)を獲得した。 【動画】クリスマスゲームで決勝弾&トリプルダブルを記録したリーブスのハイライト! キャリア9年目のフィニー・スミスは、201㎝・100㎏のウイングで、ここまで20試合の出場で平均10.4点、4.6リバウンド、1.6アシストに3ポイント成功率43.5%(平均2.4本成功)を記録。『Second Spectrum』によると、今季ハーフコートにおいてガード、フォワード、センターと最低15回マッチアップしたリーグ唯一の選手で、“3&D”タイプの即戦力と言える。 フィニー・スミスの加入でチームはフォワードの層を厚くすることに成功した一方で、ラッセル退団でハンドラー不足になる可能性がある。そのため、チームは新たにポイントガード(PG)獲得に動くことも考えられるが、今季は開幕9戦目からラッセルを控えに回し、本来シューティングガード(SG)のオースティン・リーブスが先発PGを務めている。 196㎝・89㎏のリーブスは、25日のゴールデンステイト・ウォリアーズ戦で決勝弾を決めたほか、キャリア3度目のトリプルダブル(26得点、10リバウンド、10アシスト)をマーク。28日のサクラメント・キングス戦ではレブロン・ジェームズを体調不良で欠くなか、26得点、6リバウンドにキャリアハイの16アシストで勝利に大きく貢献した。 リーブスは2021年のドラフトでは指名されず、同年8月にレイカーズと2WAY契約を締結し、開幕前に本契約へ昇格。今季でキャリア4年目を迎えた26歳はキングス戦後、兄のスペンサー(ドイツでプレー)について「(子どもの頃は)毎日やられてきた。弟の僕は(兄に)一度も勝てなかったんだ」と明かし、彼と共闘した高校時代を次のように振り返っていた。 「大学に進学するまではパスをするのが楽しみだったんだ。高校最初の2年間は、兄貴がチームのベストプレーヤーだったからね。自分の役割は彼へボールを回すことだった。(攻撃を)クリエイトするのは本当に楽しかったよ。チームの成功を助けていたんだ。僕からすれば、いつも正しいプレーを決めてきたんだ」 今季のリーブスは26試合(すべて先発)の出場でチーム3位の平均17.7点、同2位の5.5アシストに4.2リバウンド、1.0スティールを残し、レイカーズの中軸を担っている。 ドラフト外から名門チームの先発に定着した男について、JJ・レディックHC(ヘッドコーチ)はこう話す。 「彼の持つハーフコートでペイントタッチする能力、2点をもぎ取る能力は、チームにとって非常に大きい。チームが停滞してスローな時というのは、2点を取れずにペイントタッチするのも難しいことがあり、ダメなショットに終わることがある。オースティンはペイントタッチができ、チームがうまく噛み合ううえで極めて重要な存在なんだ」 レイカーズにはレブロンとアンソニー・デイビスというスーパースターのほか、八村塁、ルーキーのダルトン・コネクト、そして新加入のフィニー・スミスとアウトサイドのシュート力が高い選手が在籍している。 現在ウエスタン・カンファレンス5位(18勝13敗/勝率58.1%)のレイカーズが、大混戦のウエストでプレーオフ出場枠を掴むためには、“司令塔”リーブスの活躍が大きなカギとなりそうだ。 文●秋山裕之(フリーライター)
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