フランス市場混乱、ECB当局者は警戒すべき理由ないと認識-関係者
ベレンベルク銀行のチーフエコノミスト、ホルガー・シュミーディング氏は今週のリポートで、「フランスが財政で深刻な誤りを犯しスプレッドが爆発的に拡大するとしても、ECBは即座にこのツールを使おうとはしないだろう」と指摘。TPIの使用はECB内や欧州政界で「極めて議論を呼ぶことになる」との見方を示した。
ECBで市場操作を担当するシュナーベル理事は、欧州議会選とマクロン仏大統領が解散総選挙を発表する前の6月始め、TPIは「健全で持続可能な財政・マクロ経済政策を進める国に対してのみ使用される」と説明。ECBは「その国のファンダメンタルズに起因する持続的な緊張」にTPIで対抗することはできないと述べていた。
ラガルド総裁は14日、クロアチアのドブロブニクでフランスの状況について問われたが、国内政治の状況にはコメントしたくないと回答。「ECBの仕事はその責務を果たすことだと言うだけだ」と語った。
原題:ECB Officials See No Cause for Alarm Over French Market Turmoil(抜粋)
--取材協力:Jana Randow、Jasmina Kuzmanovic、Alessandra Migliaccio、William Horobin.
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Mark Schroers, Alexander Weber