「親が叶えられなかったこと」を子どもに託すのはアリ?ナシ? 多くの親が見落としがちな視点とは
子どもは親のしていることを真似する
この「自分の在り方」には、親の誠実さも含まれています。 誠実さとは、人や物事に対し嘘偽りない気持ちで真摯に接すること。 親が誠実さを欠いた行いをすればするほど、子どもは真似するようになるんですよ。 「子どもは親のことをよく見ている」と言いますよね。 たとえば、親が嘘ばかりつくような人間なら、子どもは次のように学習するんですよ。 「なんか都合悪いことが起きたら、嘘つけばいいんだ」と。 「親がしてるんだから自分も嘘ついてかまわない」と解釈する子どももいるでしょう。 それがたとえ、親の嘘で子どもが苦しむことが多かったのだとしてもです。 もちろん中には、「親が嘘つきだったから自分はそんな大人にならない」と思って反面教師にするケースもありますが、これはただの結果論です。 たまたまその子どもが親を反面教師にしただけで、親が嘘つきだと子どもも嘘つきになるケースの方が多いんですよね。
子どもが親を反面教師にするかどうかは、やはり結果論である
ただ、子どもが親のことを反面教師にするかどうかは結果論でありながら、環境の劣悪さによってそうすることがあるのも事実です。 どういうことかと言うと、親が虐待まがいの酷いことばかりをしていたら、子どもは親のことを嫌うようになります。すると、自分の親を反面教師にすることがよくあるんですよ。 なので、「毒親とまではいかないけど、だからと言っていい親かと言われると微妙」という中途半端な立ち位置の方が、親の不誠実な在り方が子どもに悪い影響を与えるのかもしれませんね。 とはいえ、親が子どもに酷いことばかりしていて、親の顔色を伺うことが当たり前だったという日常を送っていても、子どもが嘘つきになるケースも存在します。 なぜかと言うとこのケースの場合、親の機嫌を良くするために、親が望む言葉を子どもが探り当てて言うようになるからです。 すると、その場をしのぐために、思ってないことや嘘をスラスラ言うような大人になるんですね。 そう考えると、やはり親を反面教師にするかどうかはただの結果論であり、親の悪い在り方が子どもに悪影響を与えるのは間違いないと言えるでしょう。