【高校ラグビー】東福岡に憧れて集った選手たち 今度は憧れられる立場に
■兄とOB福井翔大選手、そして忘れられないある光景 そして、ラグビー強豪校がひしめき合う関西地区・滋賀県出身で3年生のセンター・深田衣咲選手は東福岡を志した背景をこう語る。 「兄の進路という点も大きかったが、福井翔大(2018年卒、現埼玉パナソニック)さんに憧れたこと、そして、バックスでしっかりトライを取りきるヒガシの強さが自分の心に刺さった。」 と、ここまでの説明には驚かなかったが、続きはこうだ。 「トライを奪っても、そこまで派手に喜ばない姿や、試合後に、着ていたジャージーを選手一人一人が畳んで渡していた光景を見て、『こんなチームに行きたい』という思いがさらに強くなった。」 目からうろこが落ちる証言だった。 ■全国の少年たちが憧れるプレーを 特に関東出身者は、箱根も関ケ原も、そして関門海峡も越えて東福岡の門を叩いた。みんな「ヒガシのラグビーへの強い憧れ」からだ。 全国高校ラグビー大会は27日に開幕。30日に初戦を迎えるBシード・東福岡は、毎回花園で、戦いながら成長する姿を見せる。 深田選手が言う。「自分は東福岡に憧れて入ってきた。今度は自分が、今の小学生や中学生に憧れてもらえるようなプレーをしたい。そして、将来そんな子たちにヒガシに入学してもらいたいし、そんなエピソードを話してくれたら。」 この伝承が始まって久しい東福岡。これが“強さの連鎖”なのだろう。今回も全国のどこかで、少年ラガーマンが、東福岡の戦いに憧憬の眼差しを向けることになりそうだ。
RKB毎日放送