平等院 特別展「縁を結ぶ」 浄土信仰と源氏物語に焦点当てる
仏に、極楽浄土に導いてほしいと願う浄土信仰と男女の縁を描いた源氏物語を掘り下げた特別展が、宇治市の平等院で開かれています。平等院は、阿弥陀如来に極楽浄土に誘ってほしいという願いで創建されました。平安時代、貴族たちの間ではそのように願う浄土信仰が盛んになりました。その願いが、特別展で公開された阿弥陀如来の来迎図に込められて、阿弥陀如来を一心に信仰すると、臨終後、阿弥陀如来が表れ極楽浄土に導く「来迎」の考えが信じられています。一方、源氏物語に描かれた男女の縁は、前世や、さらにそれ以前の行い、そして命のつながりが影響していると紫式部は「源氏物語」に著しています。このような、仏と人、人と人との縁(えにし)を表現した特別展は、来年1月13日まで平等院で開催され、途中2度の展示替えがおこなわれます。