関空連絡橋の鉄道部分 国交省「運行再開までは概ね4週間」
国土交通省は7日、台風21号で被害を受けた関西国際空港(関空)の早期復旧を目指した「関西国際空港の早期復旧等に向けた対策プラン」を公表した。その中で、タンカーが衝突するなどして損傷し再開の見通しが立っていなかった関空連絡橋の鉄道部分については、概ね4週間後をめどに運行の再開を目指す方針を示した。 【拡大図付き】関空連絡橋 7日午前3時からリムジンバスなど通行可能に
鉄道部分に寄りかかった道路橋の撤去作業後に修復へ
同省の発表によると、鉄道部分については鉄道部分に寄りかかった道路橋の撤去作業を行った後、速やかに鉄道橋の修復が行われる計画となっている。 また、JR西日本、南海電鉄は7日、指令所設備の復旧の目処が立ったため8日の始発列車から、JRは関空快速の天王寺(大阪環状線経由)~りんくうタウン駅間、南海は空港線の泉佐野駅~りんくうタウン駅間で始発から運転を再開する。
道路、鉄道部分復旧後は規制の段階的な解除へ
また、7日午前3時からタンカーが衝突した同連絡橋の下り線の損傷部分(復旧工事箇所)を避けるように、その北側の上り線を対面通行にするなどして対応した道路部分については、現時点ではリムジンバスや臨時シャトルバスなどの営業用乗合・貸切バスなどの通行が許されている。鉄道部分復旧後は、交通需要を踏まえ規制の段階的な解除を行っていくとしている。 道路の損傷部分については、鉄道によりかかった道路橋の撤去に2週間、後に損傷を受けた下り線橋梁の工事を始め、復旧時期を確定する。
A滑走路は、9月中旬をめどに暫定運用する方針
一方、空港の運用については、7日に今回の台風による被害を受けていないB滑走路で運用を再開し、発着回数の順次拡大を行っていく。 浸水するなどの被害を受けたA滑走路は、9月中旬をめどに暫定運用していく方針で、日本航空や全日空の国際線、国内線の運航、ピーチや春秋航空の定期便をさらなる回復を目指す。 また、インバウンドの代替の空港として伊丹や神戸への国際線・国内線の振替を想定中のほか、物流関係では成田空港や中部国際空港(セントレア)の増便にも対応していくとしている。