イーロン・マスクが「反省文」を発表し大敗北…世界3位の「SNS大国」にX社がついに頭を下げたワケ
■「X断ち」でメンタル改善の報告も 便利な半面、スマートフォンやインターネットに依存症の危険があることは知られている。それに加えてXは、SNSの中でも極めて有毒(toxic)だと言われている。マスク氏は言論の自由を守るというが、プラットフォーム上で誹謗中傷、妬み嫉み、罵詈雑言、偽情報などの言いたい放題を野放しにしてきた。 ブラジル在住者は40日にわたって最高裁による「X断ち」というデトックスを強いられたわけだが、お陰様で安らぎを得られたというケースも少なくないようだ。 ブラジル全国の1405人を対象とした民間調査会社のリサーチによると、回答者の34%が「X断ち」により精神衛生の改善を実感したと答えたという。また、19%は不愉快な投稿を理由に、サービス停止以前からアクセスを減らした、あるいは止めたと回答した。 ブラジルではボルソナロ前大統領(任期:2019~2022年)が米トランプ前大統領同様に大手メディアの報道を疎んで、それを介さずに当時のツイッターから自らの言動を積極的に発信していた。国内の政治的二極化を招いたボルソナロ政権下以降、ツイッター上には政治家とその支持者による扇動的な内容や偽情報を含む政治的な情報発信が著しく増えていた。そんなツイッター(現X)に対して嫌気を感じていた人も少なくなかったのだ。 さて、日本のX利用者はブラジルの3倍を超え、人口の5割強を占める6928万人を数えている。何かと先行き不安が漂う現代日本にあって、精神衛生の改善を求めてX断ちをしてみるのも良策かもしれない。 ■「X再開」にブラジル人は喜びを爆発 サービス再開が国内外のメディアによって報じられるなか、Xのプラットフォームには、喜びを爆発させる投稿が多数挙げられミーム化している。復帰したユーザーは、サービスの毒性を知りながら禁断症状からの解放を喜んでいるようだ。 「ツイッターが戻った。タイムラインやトレンディング・トピックスに外国人ばかりはもうたくさんだ。英語のツイートもうんざりだ」 「ツイッターが戻って、まるでリハビリセンターを出所して再び悪癖に耽るようだ」 「ツイッターにアクセスしたら復活していた。真夜中に明けましておめでとう」