【デスク便り】知っておきたい…海外G1馬への「ボーナスがあるのはジャパンCだけ」じゃない
10日にジャパンC(G1、芝2400メートル、24日=東京)の登録馬が発表され、日本馬12頭、外国馬3頭が名前を連ねています。外国馬はキングジョージ6世&クイーンエリザベスS覇者のゴリアット、G1・6勝のディープインパクト産駒オーギュストロダン、昨年の独ダービー馬で今年のバーデン大賞覇者ファンタスティックムーンの3頭です。 【一覧】ジャパンCの登録馬 先日、ゴリアットのグラファール師が地元フランスのメディアに語っていましたが、ゴリアットはキングジョージを勝っているので、ジャパンCの「ボーナスシステム」対象馬。勝てば1着賞金5億円の他にボーナス300万ドル(約4億5000万円)を受け取ることに…。 これ、他の2頭も同様で、オーギュストロダンも今年、ボーナス対象のプリンスオブウェールズSを勝っていて、ファンタスティックムーンが勝ったバーデン大賞もボーナス対象レース。「3頭みんなが“1着9億5000万円”を狙いにきている」、ってことになります(もちろん、お金だけでなく、名誉も…)。 2着なら2着賞金2億円に、2着のボーナスが120万ドル(約1億8000万円)、つまり、3億8000万円。3着なら3着賞金1億3000万円に、3着のボーナスが75万ドル(約1億1250万円)、つまり2億4250万円。普段のレースが低い賞金の欧州勢にとって、これは非常に魅力的です(対象G1を勝っている馬は、出走すれば4着以下でも20万ドル=約3000万円のボーナスが保証されています)。 さて…。JRAが海外へ向けてアピールしているのは、ジャパンCだけではありません。「ジャパン・オータム・インターナショナル・シリーズ」として、ジャパンC、エリザベス女王杯(クイーンエリザベス2世C)、マイルチャンピオンシップ、チャンピオンズCの4競走をプッシュしています。 ジャパンC以外の3競走にも、ジャパンCほどではありませんが、ボーナスシステムがあります。対象の海外G1を勝っていれば、1~3着に入ることでボーナスが支払われます。3競走のボーナスは額が共通で、1着が70万ドル(約1億500万円)、2着が28万ドル、3着が17万5000ドルとなっています。マイルCSは1着賞金が1億8000万円なので、勝てば、2億8500万円をゲットすることになる計算です。 マイルCSのボーナス対象G1は10競走。ドバイターフ(ドバイ)、チャンピオンズマイル(香港)、セントジェームズパレスS(英国)、クイーンアンS(英国)、サセックスS(英国)、ジャックルマロワ賞(フランス)、ムーランドロンシャン賞(フランス)、ウッドバインマイル(カナダ)、サンチャリオットS(英国)、クイーンエリザベス2世S(英国)の10競走。どのレースも言わずと知れた、世界的なマイル(マイル路線)のG1です。 今週のマイルCSに参戦する英国のチャリンが今年勝った3つのG1はクイーンアンS、ジャックルマロワ賞、クイーンエリザベス2世S。マイルCSのボーナス対象レースを3つも勝った馬がやってきたことになります。「今年の欧州最強マイラー」であり、過去にマイルCSへやってきた外国馬では最上位の実績馬と言っていいでしょう。すでに、ここがラストラン(その後、フランスで種牡馬入り)と発表になっていますが、どんな走りを見せてくれるのか、本当に楽しみです。【競馬デスク@大阪中之島】