引退の永野猛蔵・騎手、骨折の休業中に親族へ予想行為 若手騎手の横山琉人、佐々木大輔も違反行為発覚
若手騎手が競馬開催期間中、調整ルームに通信機器を持ち込んで通信をした一連の事案で、騎乗停止中の永野猛蔵騎手(22)=美浦・伊藤圭=が13日、騎手免許取り消しを申請し、引退した。同日の第1回裁定委員会を受け、10月8日から1年間の騎乗停止となる見通しを内示された。 この日、東西トレセンで説明会があり、美浦で対応した赤井誠公正室長によると、同騎手の聴取から、骨折休業中に親族に対し中央競馬の予想行為を行ったことが発覚。自身の関係する馬とは関係ない競走だったが、公正室は公正確保上の重大事案と判断。同騎手は聴取段階から引退の意向を示唆していたが、公正室では仮に免許取り消し申請がなされても受理せず裁定委員会にかけるとの姿勢を取っていた。 今回の事案の調査で、横山琉人騎手(21)=美浦・相沢=と、佐々木大輔騎手(20)=美浦・菊川=も違反行為が発覚。2人は14日から12月13日まで30日の騎乗停止処分となった。 横山琉は3月16日と5月25日、自身の騎乗が終了して管理解除となった時間帯に、まだ騎乗が残っていて管理下だった永野との通信が認められた。佐々木は5月4、17日の両日、同件で現在騎乗停止中の小林勝太騎手(21)=美浦・小野=が外部とLINEで通信するのに同席し、間接的に通信行為に関わっていた。目線が捉えられた写真が送信されており、公正室は会話の流れから「会話に無関係とするには無理がある」と判断した。佐々木は「覚えていない」「スマホを手にしていることは本人に注意した」と証言しているという。 13日の裁定委員会ではこのほか松若風馬騎手(29)=栗東・音無=の道交法違反と、通信機器使用事案の小林勝の処分内容も討議。本人に弁明の機会を与えた上で、28日の第2回裁定委員会で処分が確定する。
中日スポーツ