能登半島地震で外国人観光客は?……宿泊先で緊急地震速報「どこに避難していいか」 災害時のケアは…「避難所利用」にハードルも
■避難所では「外国人に出番や役割を」
もし日本で災害に遭ってしまったら、課題となるのが被災した外国人のケアです。 これまで被災地で外国人と向き合い、支援してきた武庫川女子大学の吉富志津代教授は「外国ルーツの人たちが避難所の情報を知らないことも多いので…」と指摘します。 29年前の1月17日に阪神・淡路大震災を経験。それをきっかけに、被災した外国人の支援組織を設立しました。能登半島地震でも、外国人対応についてアドバイスをしてきました。被災地での外国人対応の大きな課題は、避難所を利用するハードルの高さだといいます。 その解決策について「居場所だけじゃなくて、出番というか役割というか、自分たちもそこで何かを担っているというのが一番いいのかな」と言う吉富教授。阪神・淡路大震災の避難所でのエピソードを踏まえ、こうも話します。 「食べるものに制限のある人たちが、それを自分たちで作って、自分たちだけで食べるんじゃなくて、そこの避難所の人たちに振る舞ったりしたケースもありました。同じ地域の住民なんだ、同じ被災者なんだということを、みんなが意識を持つと一緒に頑張れる」 避難所の中で疎外感なく、地域の住民と力を合わせられる環境が重要だということです。 (1月17日『news every.』より)