カスハラ対策 職員の名札がフルネームから名字だけの表記に「職員が安心して働ける?」 広島市
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職員が働きやすい環境をつくろうと広島市役所で1日から新しい取り組みが始まりました。背景には、今話題のカスタマーハラスメントの影響もあるようです。 【野川キャスター】 「広島市役所です。クールビズは31日で終わりですが、みなさんネクタイをせずに勤務。あちらの方はワイシャツではなくセーターで出勤」 広島市役所で1日から試行された「ひろしまポジティブビズ」。 去年までは毎年、職員は11月1日からネクタイを着用していましたが、初めて、ノーネクタイでの出勤が可能となりました。 職員が、快適な服装で、いきいきと働くことを目的としています。 1日から変わったのは服装だけではありません。 職員の付けている『名前札』もリニューアルされています。 【野川キャスター】 「これまでの名札とこれからの名札を見比べるとフルネーム表記が名字のみで、かなり見やすくなっています。その下、今回からローマ字表記が加わりました」 名字だけの表記にすることでカスタマーハラスメント対策を進めるのが狙いで、全国の政令指定都市の多くですでに導入されています。 【広島市人事課 三嶋洋平課長】 Q:フォントが見やすくなって、字のサイズも大きくなって初対面の人にも見やすい? 「視認性の向上も名前札の変更の大きな目的になっている。市民にとってわかりやすい名前札にするとともに、職員が安心して働ける。そのような職場になればと考えている」 広島市は名前札の変更は継続して行い、服装を選択できるポジティブビズに関しては、職員の意見をふまえて、今後も通年で取り入れる方針です。 <スタジオ> 【野川キャスター】 新しくなった名前札ですが、客や取引先からの嫌がらせを意味する「カスタマーハラスメント」いわゆる『カスハラ対策』とされているんですね。 民間企業の調査で3割の人が1年以内にカスハラを経験しているという結果もあります。「大声での恫喝・暴言」「クレームとは関係なく対応者のミスを執拗にせめる」などが挙げられます。 こうした状況を受けて国は来年の法改正の中で「従業員をカスハラから保護する対策」を企業に義務付けることが検討されていて、働く人の環境を自治体や企業がどう守っていくかが重要です。 【コメンテーター:叡啓大学・保井俊之 教授】(財務省・金融庁出身 地域活性化等が専門) 「私も公務員として働いていた時代に名前を覚えられて執拗に迫られて、怖い思いをしたことがあります。職員の方に安心して仕事に専念していただける措置ですので、大事にしたいですね」 【コメンテーター:TSS野球解説者 山内泰幸さん】 「名前があると、名前を呼んでコミュニケーションを取れることもありますし、難しいですね。カスハラする人を取り締まってほしいですね」
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